[東京 10日 ロイター] – 茂木敏充経済再生相は10日の閣議後会見で、現在進行中の米中閣僚協議について「動向を注視し、市場動向や世界経済への影響をしっかり見極め、政策運営に万全を期していきたい」と述べた。
一部市場関係者の間では、米政府の中国に対する強硬姿勢がトランプ政権の支持率アップにつながっており、今後は日本や欧州連合(EU)など他の国・地域との通商交渉でも強気の姿勢を強めるとの見方が浮上している。茂木再生相は、「米中協議と日米協議では性格が違うので、今中国で起こっていることがそのまま日米に影響を与えることはない」と、静観する姿勢を示した。
トランプ大統領が4月末の講演で、日本企業が米国に400億ドル(約4兆4000億円)投資すると安倍晋三首相が表明したと語っているが、首相発言の事実関係について茂木再生相は「説明できない」と述べるにとどめた。
また、トランプ大統領は4月末の日米首脳会談で、5月末の訪日までの日米通商交渉妥結に強い意欲を示したが、訪日前に茂木再生相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が交渉を行なう予定について現時点ではないとした。
(竹本能文)
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