【大紀元日本3月31日】香港メディアの報道によると、中国の公安、検察、裁判所のトップはこれまでに、指導部に対してそれぞれ辞意を表明していた。中国問題の専門家は、その裏の要因を分析した。
香港の政治誌「動向」の最新報道は次のように伝えている。
公安部のトップである孟建柱・部長は2009年5月と2010年10月、二度にわたり国務院に辞意を表明した。一方、裁判所のトップで最高人民法院(最高裁判所)の王勝俊・院長は2011年3月下旬、中共中央政治局と国務院に辞表を提出している。
また、検察のトップである最高検察院の曹建明・検察長は2010年10月、中共中央政治局に書状を提出、法律で国を治めることを妨げている最大の要因は、「長官の意志」、「個人の権力」が法律よりも上であることだと訴えた。
曹建明氏はある内部会議で、中央政法委のトップである周永康・書記と意見が対立したとも伝えられている。事後、曹建明氏は辞意を示したが周りに引き止められたという。
公安、裁判所、検察、武装警察などを主管する最高機関は中央政法委。そのトップである周永康・書記は上記3人の直属の上司だ。江沢民派の重鎮である周永康氏は中共最高政策決定機関「中央政治局常務委員」でもあり、絶大な権力を握っている。
大紀元コラムニストの夏小強氏は、「政権内部では中央政法委を陣地に江沢民派の権力体制が築かれ、胡・温政権とは調和できないほどの権力闘争を展開している」と指摘した。
周永康氏はこれまで、中央政法委の権力を利用して江沢民・元国家主席が発動した法輪功弾圧を継続してきた。また、各地で勃発する抗議事件に対する制圧政策を一貫して実施してきた。
情報によれば、胡・温政権はこれらの問題について、江沢民派と意見が対立しているという。
今回、三人が辞意を表明していたと伝えられたことについて、夏小強氏は次のように分析した。
「彼らは中国共産党政権の内部事情をよく知っているはず。将来、江沢民の派閥が排除される時がくれば、周永康とともに一連の責任を追究されるのは避けられない。彼らが示した辞職の意は、政権を離れてわが身を守るための策であろう」
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