[シドニー 24日 ロイター] – モリソン豪首相は24日、国民がダウンロードしたスマートフォンアプリで新型コロナウイルスの感染経路を追跡する計画について、アプリで集めたデータに保健当局以外の関係者がアクセスするのは違法と見なす考えを示した。
個人情報の扱いについて懸念が強まっていることを受けた。
同国の新型コロナ感染症による死者は78人と他国に比べると少ない。徹底した移動制限や国境封鎖が奏功している。
豪政府は「社会的距離」を厳格に保つ措置を少なくとも5月半ばまで継続する方針で、制限を緩和するかどうかは、感染者の濃厚接触者を調査できる同アプリを国民がダウンロードするかどうかに左右されるとの見解を示している。
アプリはまだ配布されていないが、アプリが集める人々の位置情報が警察など新型コロナと関係のない当局に利用される可能性について、法律や個人情報保護の専門家から懸念の声が上がっている。
モリソン首相は記者団に「保健職員が接触者を追跡するのを支援するためのもので、それ以外の人に情報が流出するのは違法となる」と述べた。
また、米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>傘下のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が管理するサーバーにデータが保管されるとの現地メディアの報道内容を認めた。そのうえで、「国が暗号化したデータ保管となる」と話した。
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