<新型インフル>山東省、1週間で死者15人 11月の5倍増

2009/12/11
更新: 2009/12/11

【大紀元日本12月11日】最近、山東省では新型インフルエンザが急速に蔓延しており、日増しに深刻な状況となっている。同省衛生庁の報告によると、11月30日から12月6日の1週間だけで新たに新型インフルエンザと診断された人は564人。このうち重症患者は89人、死者は15人。1週間の死者数は、3人であった11月の5倍となった。

政府が報告した数字も上昇してはいるものの、現地住民の話では現在どの病院でも新型インフルエンザの検査を行うことを拒否しており、正確な数字を把握することは困難だという。

同省青島市衛生局の説明によると、発症の高発期に入るに伴い疫病状況も深刻さを増し、新型インフルエンザはすでに同市の主要流行ウイルスとなった。

中国衛生部の情報では、中国のインフルエンザ感染の中で新型が9割を占めているという。

中国の新型インフルエンザ、死亡率が低い理由

現在、中国政府メディアが報道した新型インフルエンザの死亡率は、他国が公表した数字よりもはるかに低い。

専門家によると、WHOは根本的な死亡原因を元に統計データを取る。例えば、シンガポールの最初の新型インフルエンザ死亡例は、新型インフルエンザ感染によって深刻な肺炎となり、最後に心臓病を引き起こし突然死したのであるが、この場合、患者の死亡原因を「新型インフルエンザ」としている。しかし、この病例が中国で発生した場合、中国の統計方式に従うと「心臓病」による死亡と区分されてしまうという。このような区分の仕方も中国で報道される新型インフルエンザ死亡率が低い原因の一つと考えられるという。

(翻訳編集・坂本)