流行語で読み取る激変の中国(42)

【大紀元日本7月7日】改革・開放政策が実施され、めざましい経済成長を遂げた中国。貧困からの脱却が、中国人たちにとっての最大の夢だ。

「娼妓ならば笑われないが、貧乏であれば笑われる」という言葉がある。現在の中国では、もはや貧困は羞恥の代名詞だ。裕福になるためには、いかなる手段も辞さないという風潮が蔓延している。一部の中国人は物質的に大変豊かになったが、何か大切なものを少しずつ失っているのだろう。これが、およそ30年にわたる中国人の軌跡といえる。

今回の流行語は、一般的な中国人が貧乏だった時と、後に裕福になった時の対比を皮肉った詩。「貧乏と裕福の新しい解釈」は、物質面が前半、精神面が後半に謳われている。この詩はまさに、現代中国の金持ちたちを顕わしている。

《貧窮与富裕的新解》       「貧乏と裕福の新しい解釈」

 貧窮時養猪,          貧乏だった頃は豚を飼育していたが、

 富裕後養狗。          裕福になった後は犬を飼っている。

 貧窮時種稲,          貧乏だった頃は稲を栽培していたが、

 富裕後種草。          裕福になった後は芝生を植えている。

 貧窮時想娶老婆,        貧乏だった頃は嫁を娶りたかったが、

 富裕後想找情人。        裕福になった後は愛人を作ろうとしている。

 貧窮時老婆兼秘書,       貧乏だった頃は女房が秘書を兼ねていたが、

 富裕後秘書兼老婆。       裕福になった後は秘書が女房を兼ねている。

注釈:
養猪=昔は肉が不足していたため、豚を飼育して販売するのは有効な金儲けの手段だった。現在でも農村では依然として豚の飼育が裕福になる一つの手段とされている。
養狗=今は、中国でもペットブームが拡がっている。
種草=貧しい田舎では庭で野菜畑を作るが、都市では庭に芝生を植える。