【大紀元日本7月29日】テレビでふと耳にしたメロディーが頭から離れない・・・そんな経験はないだろうか?英語で「イヤー・ワーム」(ear worms=耳の虫)と呼ばれるこの現象、時に数分から数日間にわたって続く人もいるとか。
試験など集中したい時にイヤー・ワームに襲われると煩わしい限りだが、米モントリオール大学のシルビー・ヘバート(Silvie Hébert)教授は、「この現象は憂うつな気分を防ぎ、気分転換のために起こる」と話す。
同教授によると、これまでのイヤー・ワームに関する研究は、歌を心でイメージした被験者に対して行われた。しかし、イヤー・ワームは無意識に起こる現象であり、脳内で起こる神経学的なプロセスは、以前の研究と異なっているはずだと主張する。
ヘバート教授が率いる研究チームは、被験者としてミュージシャンとそうでない人を18人ずつ選抜し、各自、好きな歌をハミングして録音するよう指示した。研究者らは実験前と後の被験者たちの心理状態をモニターし、イヤー・ワームとの関連性を調べた。その結果、イヤー・ワームは通常、被験者がポジティブな心理状態にある時や、ウォーキングなど頭脳を使わない活動時に現れたという。またイヤー・ワームはミュージシャンのグループに、より長く続く現象が見られた。
同研究チームは今後、磁気共鳴イメージング(MRI)や経頭蓋磁気刺激法(TMS)を利用してイヤー・ワームを研究する予定だ。
(翻訳編集・郭丹丹)
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