美しい花を咲かせる

【大紀元日本2月26日】2月上旬、庭園の一画に色鮮やかなプリムラが咲き、自然観察会に訪れた人々が足を止めて眺めていました。

近年、中学校では授業の一環として体験学習が取り入れられ、各生徒は希望する仕事場へ数日間通います。学校側は企業や商店、市場、農家、植物園などにも受け入れを依頼します。ここH植物園は、5人の生徒を受け入れました。

植物園のK先生は考えました。生徒は男子生徒のみ5人、それならば土おこしから始めてみようか。そこで、彼らには肥料を入れ、耕し、畝を作ってから300株のプリムラを好きなように植えてもらうことにしました。

横を通り過ぎる一般入園者から、「お疲れさま」「きれいですね」「どこの学校ですか」と声をかけられると、生徒たちはにっこり笑顔で答え、満足そうです。しかし皆の姿が消えると、「疲れた!休んでもいいですか」「こんなにしんどいとは思わなかった」という本音も聞こえてきました。

「美しい花、珍しい花を咲かせ、皆に楽しんでいただくためには、その裏に多くの人の苦労や努力がある」ということを、少しは理解してくれたでしょうか。

「ご苦労様」の言葉と共に、仕事の意義と厳しさを教えられた生徒たちは、充実した授業を終えたようでした。

 

プリムラ白

プリムラ

(文/写真・鶴山)