ー目の検査でアルツハイマー病を早期発見ー

の検査でアルツハイマー病を早期発見できる方法が、オーストラリアで研究開発されている。7月13日、デンマークのコペンハーベンで行われた「国際アルツハイマー病学会」で発表された。オーストラリア・ラジオ放送が報道した。

 この研究プロジェクトの責任者、オーストラリア科学と工業研究院(CSIRO)電子健康研究センターのカナガシンガム博士の話によると、現在、アルツハイマー病の診断については、大脳の大きな部分に損傷が現れ、大脳スキャンで検査して初めて病気を発見できる。しかし、現在開発中の診断法は早期の段階で病気を発見できるとしている。すでに40例の研究データが得られ、最終結果の発表は今年の10月を予定している。

 このアルツハイマー病の早期発見法は、網膜のアミロイド・プラークを検知することによって実現する。アルツハイマー病患者の脳内プラークの主要成分であるβアミロイド・タンパク質のレベルと、網膜内のレベルには密接な関係があることが分かっている。そこでβアミロイド・タンパク質が脳内にたくさん蓄積する前に、網膜検査でそれを確認できれば、アルツハイマー病の早期診断ができるとというのだ。

 研究者は被験者に香料の一種であるクルクミン(βアミロイド・タンパク質と結合して蛍光を発生する)を含んだ特製サプリメントを与え、最新の画像撮影技術を利用してそれを検知する。

 カナガシンガム博士の話によれば、発表した初歩的な研究結果は多くの研究者に注目された。今、世界各国の研究者はアルツハイマー病の大脳損傷が発生する前に治療する薬を開発しているが、この新しい診断法が実用化すれば、2、3年以内にアルツハイマー病の主な診断方法になるという。
 

(翻訳編集・神岡純)