EU、イラン核合意を改めて支持 米議会に制裁再発動回避を要請
[ルクセンブルク 16日 ロイター] – 欧州連合(EU)は16日、欧米など主要6カ国とイランが2015年に締結した核合意を支持する姿勢を改めて表明した。また米議会に対し、対イラン経済制裁を再発動しないよう要請した。
トランプ米大統領は13日、イラン政府が核合意を順守しているとは認めないと言明。対イラン経済制裁を再発動するかどうか60日以内に決定するよう米議会に要請した。
EUは16日にルクセンブルクで開いた外相理事会で、国連安全保障理事会が支持する国際的な合意を維持しなければ地域の平和に深刻な影響を与える可能性があり、また北朝鮮の核開発を阻止する取り組みを損なうとの見解を示した。
外相らは共同声明で、2015年の核合意は核兵器の拡散防止のために重要だと指摘。EUは核合意の全面的な履行を継続していくと宣言した。
外相らは、核合意はイランの経済開放や欧州の投資家による新たな市場の模索に不可欠だと指摘。ドイツのガブリエル外相は記者団に対し、「米大統領の決定によってイランと軍事的な緊張状態に戻る可能性を非常に懸念している」と述べた。フランスのルドリアン外相は、米議会が核合意を危険にさらさないことを望むと述べた。
EUのモゲリーニ外交安全保障上級代表は、核合意に対する支持を取り付けるため、来月初めに米ワシントンを訪問することを明らかにした。
一方、トランプ大統領は核合意を再び批判し、完全破棄を目指す可能性にも言及した。
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