[マドリード/バルセロナ 18日 ロイター] – スペイン・カタルーニャ自治州のプチデモン首相は自身の所属する政党の会合で、中央政府が同州の自治停止手続きに踏み切れば、正式に独立を宣言する方針を表明した。州政府関係筋が18日明らかにした。
スペインのラホイ首相は、プチデモン氏が19日午前10時(日本時間午後5時)までに独立宣言を撤回しない場合、同州の自治を停止し、直接統治するとしている。
州政府関係筋は「プチデモン氏は自身の政党の会合で、中央政府が憲法155条を発動すれば独立宣言の一時停止を解除すると表明した」と語った。
ラホイ首相が19日に155条を発動した場合、カタルーニャ州政府の権限を事実上剥奪するまでに3─5日かかる。
州政府関係筋は「自治が停止された場合、われわれは直ちに行動する必要がある」と述べた。
カタルーニャ紙バンガルディアの報道によると、中央政府は同州の省庁を統括する当局者を独自に指名する計画で、プチデモン氏は名目上、現職にとどまるが、権限は失うという。
同紙はまた、プチデモン氏が独立を宣言し、共和国憲法の制定に当たる制憲議会選挙を実施することを検討していると伝えた。
ただ、カタルーニャ自治州外相は「現時点で選挙は検討されていない」と述べた。
スペインの企業登記によると、カタルーニャ独立の是非を問う住民投票が行われた10月1日以降、同州から本社登記を移転した企業は約700社に上る。
カタルーニャ経済にとって重要な観光業にも影響が及んでおり、業界団体は「今後数カ月間に一段の不安定化や対立悪化がみられれば、カタルーニャの観光業界は第4・四半期の収入が18億ユーロ押し下げられる可能性がある」との見方を示した。
*内容を追加して再送します。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。