[ミラノ 23日 ロイター] – イタリア北部の2州で22日、自治権拡大の是非を問う住民投票が行われ、賛成派が圧倒的多数を占めた。経済的に豊かな北部の州では税収が南部に流れていることへの不満があり、住民投票はこうした問題への対応で政府との交渉力を強めるのが狙いだが、投票結果を受けて南北の緊張が高まる可能性がある。
住民投票が行われたのは金融の中心地ミラノがあるロンバルディア州と観光名所のベネチアがあるベネト州。現地時間午前0時(2200GMT、日本時間23日午前7時)ごろに公表された暫定結果によると、両州とも賛成票が90%を超えている。投票は2100GMTに締め切られた。
両州を率いる北部同盟のトップ、ロベルト・マローニ氏によると、ロンバルディア州の投票率は約40%、ベネト州は57%に達した。
同氏は、記者団に対し「権限拡大を求めた両州はそれを得るだろう。例えば、通常は政府が得ている税収に関して議論する権限などだ。これは大規模な改革に向けた道筋への最初の一歩だ」と語った。
今回の住民投票は、憲法に沿った形で実施されたが、法的拘束力はない。
一方、スペイン北東部のカタルーニャ自治州が10月1日に実施した独立の是非を問う住民投票は、同国政府が憲法違反で無効だとしている。
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