久しぶりに原爆ドームに行ってみました。原爆ドームはもともとは広島産業奨励館と呼ばれて、戦前は日本各地の物産を展示したり美術展なども開催されていました。しかし、1945年8月6日原爆が投下され、核兵器の惨状を現代に伝え続けています。
県内にある宮島の厳島神社とともに、世界遺産にも登録され、海外からの観光客も非常に多いのですが、特に平和祈念式典がある8月は多いようです。
原爆による白血病で亡くなった佐々木禎子さんをモデルにした原爆の子の像には、多くの外国人も立ち寄って記念撮影などしていました。
元安川はしっかりと水をたたえて以前と変わらず静かに流れています。
公園の片隅にある花時計、この夏の猛暑で植えられた花は元気がないように感じましたが刻々と時を刻んでいました。
原爆投下の日には学徒動員で動員された学生が六千人あまり亡くなったそうです。今も動員学徒慰霊塔に供えられてる心のこもった奇麗な折り鶴。見入ってしまいました。
角度を変えると柵の外からでも生々しい原爆の傷跡が垣間見られます。
ある慰霊碑の周りを掃除している年配の人を見かけて「きれいにしておられますね!」と話しかけると「自分は被爆者で毎日市場の仕事を済ませてここに来とるんよ」。「側の大きな木は何年くらいたっていますか?」と聞くと「投下後に植えたので70年くらいかなあ。こんなに大きくなってコケが生えとる。人間も歳をとるとコケが生えるんかな」と日に焼けた笑顔で話してくれました。
(写真・文/正恵)
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