神韻

台湾前行政院長・頼清徳氏が中国伝統美の舞台を鑑賞

中国伝統文化の復興を掲げる神韻芸術団の2019年世界巡回公演は、5月12日のパリ公演をもって全日程を終えた。半年に及ぶ世界ツアーは各地で神韻ブームを巻き起こした。台湾の台南公演では、2020年の台湾総統選に立候補する頼清徳・前行政院長(首相に相当)が舞台を鑑賞した。

台湾総統選立候補 頼清徳・前行政院長

4月28日、台南文化中心劇場ホールで開かれた神韻公演を観た頼清徳・前行政院長は、「決して見逃すべきではない舞台だ」と鑑賞後に感想を語った。

2006年から毎年、世界巡回公演を行っている米ニューヨーク拠点の神韻芸術団は、台湾では特に人気が高く、多くの公演を重ねてきた。頼氏は、「神韻が今年も公演をすることを歓迎する。個人的に舞台をとても気に入っている」と述べた。

神韻は、中国古人の振る舞いや生き方の指針となっていた仏道、道家、儒教の伝統的な思想をテーマにした舞台作りをしている。これらの伝統的な価値は、中国大陸では、共産党により壊滅的なダメージを受けており、香港を含め本土では、神韻公演はまだ実現していない。

また、20年間続く気功法・法輪功迫害をテーマにした、『引き裂かれた家族』の演目がある。頼清徳氏は、神韻パフォーマーたちの技能と精神力を称えた。「神韻の完璧な舞台を作り出すアーティストを称賛したい。非常に重要な点は、彼らが法輪功を修煉していることにあるのだろう。だからこそ、高い精神性と技術力を保つことができるものと考える」と述べた。

法輪功は真実、善良、寛容を基準に個人を律する気功修練法。頼清徳氏は「すべてのプログラムの細かな部分でさえも、真善忍の理念を表現している」と語った。

神韻が、本土での公演を実現していないことについて「中国本土はいまだに国民を統制するため、高圧的な独裁政権下で動いている。神韻が表した『天がこの世を創造する』といった演目が、披露されることを恐れている。こうした内容を観ることが出来ないのは、本土にいる多くの人々にとって大きな損失だろう」と述べた。

頼清徳氏は、中国共産党の高官もまた、神韻の舞台を鑑賞できないのは残念なことだと述べた。「彼らも観ることができるなら、その高い芸術価値に驚嘆するのではないか」

神韻芸術団は今年、6チーム編成で4大陸130の都市をめぐる。舞台では、中国伝統舞踊および東洋と西洋のクラシカルな楽器を組み合わせたオーケストラの演奏を披露する。

(編集・甲斐天海)