ある日、医学生のアダーラが通学路で1匹の子犬と出会いました。
その子犬は両前足を失っており、傷口が剥き出しで感染症の恐れもありました。アダーラは犬好きで、その時は医学生としてその子犬を苦しみから救ってあげようと決心しました。
アダーラは当時の様子をイギリスの日刊タブロイド紙、デイリー・ミラーでこう語っています。
「正直に言うと、あまりに苦しそうな彼女の姿を見て助けるべきか、そのまま眠らせてあげるべきか悩みました。ですが私が彼女とここで出会ったことは意味があることなのだと理解するまでに時間はかかりませんでした」
彼女はその子犬をアルメンドラと名付けました。(スペイン語でアーモンドという意味)
「彼女はとても小さくて色も茶色で可愛らしかったのでそう名付けました。」
それからしばらくして、アダーラはアルメンドラを引き取ることに決めました。その前足のない子犬が彼女の人生をより素晴らしく、より素敵なものにさせることをこの時アダーラはまだ知りませんでした。
「出会ってすぐのころは感染症を防ぐ為、毎日彼女の怪我している部分をきれいにして包帯を取り換えました。彼女と私の人生で最初の大きい挑戦でした。」
彼女は障害のある犬に必要な補助器具がメキシコであまり流通していないことを気付き、それからオンラインで器具を探し始めることにしました。
その時の様子をアダーラはこう語っています。
「やっといくつか見つけたものも不良品ばかりでした。ですがアルメンドラをサポートしていくうち、彼女は色々な事を日々学習していきました。」
Adorable dumped dog who “dragged her body around” has a new lease of life thanks to wheels https://t.co/pI7fjGclCZ pic.twitter.com/EkNixNd4yL
— Mirror Weird News (@MirrorWeirdNews) 2016年3月25日
英語圏では“十分にしてほしければ自分でせよ”という諺がありますがその通り、アダーラは自分でアルメンドラの為、色々なことに挑戦し続けました。
最初に彼女が行ったことは理学療法の技術でアルメンドラの後ろ脚を可能な限り強くすることでした。
「アルメンドラ用の車いすを作ったりエネルギー療法の一種である”レイキ”で彼女の足をマッサージしたりしました。他にはジョギングマシンで彼女が歩く練習を手伝ったりしました。それを一日も欠かさず続けました。」
その全ての努力が報われる日は半年後に訪れました。
アダーラはある時、『Orthopets』という会社で作られている犬用の補助器具を見つけました。それはアルメンドラの前足を包み込み、安定して動けるような素晴らしいものでした。
「補助器具が到着すると私はすぐにアルメンドラに装着しました。すると彼女は走り始めたのです。それは人生の中で最高の瞬間でしたし、本当に信じられないようなことでした。半年間色々な事を試し、遂に私達は成功したのです。」
それからアルメンドラは毎日走ってアダーラの後ろをついて回りました。その姿はとても可愛らしく、とても生き生きとしていました。
(大紀元日本ウェブ編集部)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。