妊娠中にステージ4のガンと診断 奇跡の連続で3人のママに

生きる奇跡とも言える勇敢な母親がいた。妊娠中にステージ4のガンと診断された彼女は、病気と闘い、後に3人の子どもを授かった。

2007年1月、ジョージア州ダグラスビルに住むアシュリー・ホールフォードは初めての赤ちゃんを授かり、妊娠1か月目を迎えていた。首にできた『こぶ』に気づいたのもその時だ。当初は感染症と診断され、抗生剤ですぐに良くなるものと思われていた。

しかしこぶはますます大きくなり、2007年11月には痛みを伴うようになった。ホールフォードは「顎骨の真下あたりにゴルフボールほどの大きさのこぶができていました」と語った。

2007年11月12日、妊娠32週目を迎えた彼女は生体検査のため病院へ向かった。そこでステージ4のガンに侵されていることが判明した。

それから4日後、彼女は誘発分娩により妊娠33週目で元気な男の子を出産した。ハーレーと名付けられた赤ちゃんはいたって健康で、2日後には退院することができた。彼女の腫瘍はソフトボール大にまで膨らんでおり、出産後すぐに摘出された。

5週間後、医師は彼女にガンの原因がいまだ判明していないことを伝えた。

「全国の病理学者の先生方が私の腫瘍を診てくださいました。おそらくはホルモンを燃料とするガンだという意見で一致したようですが、だれも病名を明らかにすることはできませんでした」

ひどい頭痛と複視を発症したホールフォードはMRI検査を受けることになった。その結果、脳腫瘍が見つかり、ガンが肺と肝臓まで転移していることも明らかになった。

2008年1月、彼女は高用量の化学療法と放射線治療を開始した。それでもガンは身体中に広がり続けた。視神経にまで達した脳腫瘍の影響で彼女は右目の視力を失い、瞼を開けることすらできなくなった。

「この頃、息子のために写真やビデオを撮影したり、日記を書くように勧められました」しかしそれは当時の彼女にとって難しい課題だった。「上手に文字を書くことができず、ほとんど見えませんでした」

ホールフォードは当時を振り返り、「神様に死なせてほしいとお願いしたこともありました」と語った。それでも家族や教会の支えもあり、希望を失うことなく闘い続けた。


 

「2008年2月ごろから1か月間、教会の仲間たちが祈りのための断食をしてくれたんです」

やがて彼女に奇跡が起こった。2008年7月、彼女の検査結果が多くの人に衝撃を与えた。

医師はガンが回復しつつあることを彼女に伝えた。「涙が止まりませんでした。奇跡以外の何者でもありません」

ミラー医師は次のように述べた。「理論上、ステージ4のガンの治癒は難しいと考えられています。今振り返っても奇跡のようです。おそらく家族や友人の祈りを含むさまざまな要因が彼女の回復に寄与したのでしょう」

さらに半年の治療を経て、2009年初旬には彼女は歩けるようになり、右目も開けるようになった。


夫婦は2度目の妊娠を望んでいたものの、放射線治療の影響で閉経していた彼女には叶わぬ願いだった。しかし2012年に新たな奇跡が起こった。彼女は再び妊娠したのである。

「うれしい気持ちと同時にとても怖かったです。」前回の妊娠中にガンが発生したことから、医師も彼女も最悪の事態を想定した。

幸いにも妊娠中にガンが再発することはなかった。2012年10月には女の子が誕生し、グレースと名付けられた。数年後に再び赤ちゃんを授かり、2017年1月20日に男の子エリを出産した。

多くの困難を経て、彼女はいつも前向きであることの大切さを感じていた。「お医者さんからは数週間の命だと言われました。それでも決して諦めず、希望を失いませんでした。どうか皆さんも闘うことを諦めないでください。」

(大紀元日本ウェブ編集部)