1人だけダウン症を持つ希少な双子を授かった両親

イギリス人夫婦の元にやってきたのは、不思議な運命を持つ双子だった。1人はダウン症を持ち、もう1人はそうではなかったのだ。

両親は、ハーパーが双子の赤ちゃんクインの約38分後に産まれるまで、彼女に染色体異常があることを知らなかった。

それでも双子の両親ニコラとトッド・ベイリーは、何も変わることはないと語った。

取材に対して母親のニコラは、「ハーパーはハーパーで、クインはクインです」と述べた。「難しいことかもしれませんが、彼らは同じではないので、比較しないようにしています」

超音波検査では彼女の症状を検出することはできなかった。

ニコラは通常より早い妊娠32週で破水し、約1週間後に双子の赤ちゃんを出産した。

「ハーパーが産まれた後、お医者さんが「申し訳ありません」とおっしゃったことをよく覚えています」とニコラは語った。デイリー・メールによれば、両親は医師が謝るようなことは何もないと述べたという。

ニコラは「2人を見た瞬間に心が温かくなりました。2人ともそれはそれは美しかったんです」と語り、早産児には追加治療が必要であることを説明した。

ハーパーの心臓には穴があいており、これはダウン症の子どもによく見られる症状なのだという。

ニコラは妊娠12週目の超音波検査を振り返り、「以前妊娠したときよりもお腹が大きくなるのが早くて、おかしな感覚がありました」と述べた。

「私たちはスクリーンを見つめ、その後お互いの顔を見合わせました。2人とも言葉が出なくて、夫は顔が真っ白になっていました」

ニコラはデイリー・メールの取材に対して、子どもたちのダウン症に関する認識を高めたいと語った。

「ハーパーは人から見られることが多く、ダウン症に対してネガティブな印象を持つ人が多いことに心を痛めることがあります。時々「この子ダウン症なのね」「他にもダウン症の子を知ってるわ」などと声をかけられることがあるのですが、彼女はダウン症の赤ちゃんではなく、赤ちゃんがダウン症を持って産まれてきたんです」

「双子の赤ちゃんの集まりに出かけることがあるのですが、双子を連れた他のママたちを見るのは辛いですね。うちの子達の絆は周りの子達とは異なるものがあるので。それにハーパーは今も細心の注意を払う必要があります。少しずつしかご飯を食べられないので、2時間おきに食事を与えなければなりません」

専門家によると、双子のうち1人だけがダウン症を持つ確率は100万分の1程度だという。