緑茶は抗癌能力の増強に効果的

研究によると、カフェインを含まない緑茶の濃縮成分を服用すれば、体内の抗がん作用がある解毒酵素の産生が増加されるという。

これまでの実験と動物を使った研究によると、緑茶中の抗酸化成分「カテキン」は、人体内のGST(グルタチオン-S-トランスフェラーゼ)抗がん酵素を活性化できるという。米アリゾナ大学・がんセンターの周暁輝氏(台湾出身)は、緑茶から濃縮したカテキンがどの程度人体のGST解毒酵素を活性化させるのか、健常者24人を対象者として実験研究を行なった。その研究成果は、既に医学の季刊誌「がんの病理学、生物的指標と予防」で発表された。

周博士によると、濃縮された緑茶の有効成分は、体内に解毒酵素が欠乏している人に対して有益であり、解毒酵素が充分である健常者の人に対しても無害であるという。人体内のGST抗がん酵素は、体内の毒素と発ガン物質の解毒に対して非常に重要な作用を担当しており、この抗がん酵素がどれだけ体内にあるのかは、遺伝的要素や環境の要素によって左右されるという。

 研究開始の4週間前に、志願者は緑茶とその他EGCG(エピガロカテキンガレート)抗酸化剤を含有する補助食品の摂取を禁止された。EGCG抗酸化剤は、潜在的な抗がん効果を有しているからである。研究は、4週間にわたり、志願者に毎日、200ミリグラムの緑茶の濃縮成分を含有するカプセルを服用させた。これは、毎日8杯から16杯の緑茶を飲むことに等しい。

 研究結果では、この研究によって、体内にGST抗がん酵素が少なかった志願者の場合、この抗がん酵素が80%増加した。一方、体内にこの酵素を平均値以上有している志願者には、この酵素の増加が僅かしか見られなかった。

 周博士は「多くの医学的実験によって、緑茶の有効成分にはがんを防止する作用があることが分かってきた」と指摘した。

(翻訳/編集・甘樫/甄)