ランディー・スモールズさんは幼い頃、学校でいじめられていた辛い過去を持つ。そんな彼が、自分の娘リオンナちゃんが友達と一緒になって「いじめっ子」になっているという噂を耳にした。
「いじめがどれほど人を傷つけるのか、いじめられた人でないとわからないでしょう。だから娘がいじめている相手の女の子ライアンちゃんの気持ちはよくわかるんだ。だからこそ父親であり、いじめを経験したぼくが、娘に教えるべきだと思ったんだ」とコメント。実の娘がいじめをしている事実をしっかり受け止めつつも、いじめはいけないと伝える決心をしたランディーさん。
そもそものいじめの原因は、中学にあがったリオンナちゃんと他の同級生がライアンちゃんの容姿をからかい始めたのがきっかけだった。
ランディーさんはあえて娘リオンナちゃんの貯金を使って、ライアンちゃんを買い物に連れてゆき、そして美容室に行って髪型を整えさせてあげたという。この時のことについてライアンちゃんは「父が亡くなって以来、ランディーさんの存在は、私が今まで想像していた父親像そのものでした」とコメントしている。
ランディーさんはその後、リオンナちゃんにいじめの事実について問いただし「みんなと一緒になって相手を笑うということは、そのつもりはなくても、いじめに加担していることと変わりはないんだよ」と説明した。さらに「親はいかなる時も子どもたちがしたことの責任を負うべきだと考えています。そして親だからこそ子どもに大事なことを教え、手を貸すことができるものだと思っています」と語った。
そしてランディーさんが考えた「責任」とは、ライアンちゃんを買い物に連れて行くことだったのだ。短期間で祖父、父親、叔母を亡くしていたライアンちゃんは、買い物の最中にあまりの嬉しさで大泣きしてしまったという。
そしてライアンちゃんの母親リチャウナさんも、ランディーさんのとった行動に感動していた。そもそも子ども達の「いじめ問題」をこんなに真剣に、そして真摯になって受け止めてくれるとは思っていなかったのだという。
そしてリオンナちゃんは「いじめはもうしません。みんながみんな恵まれているわけではないことがよくわかったんです」と反省の色を見せた。
現在はライアンちゃんの買い物に付き合い、一緒に洋服を選ぶのを手伝っているんだとか。
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