漢方医・胡乃文おすすめ「若さを保つ4種の飲み物」

日本の皆様、こんにちは。私は台湾の漢方医師・胡乃文です。
色白で、みずみずしい肌を保つことは、年齢を問わず、女性にとって永遠の願望です。そこで今回ご紹介するのは、美容アンチエイジングに効果がある4種の飲み物です。
いずれも体に優しい天然素材を使い、ご家庭で簡単に作れるものですので、ぜひお試しください。
 

「養顔花茶飲」は、皮膚シミを取り、顔色を明るくします。(胡乃文開講)

1 養顔花茶飲(白菊バラのお茶)
若い女性は、仕事や生活のストレスのために、つい夜更かししたり不眠になりがちです。このような良くない生活習慣は、内分泌に影響して新陳代謝が遅くなるため、メラニン色素が排出されにくくなり、皮膚に黒ずみが生じます。
そのような時、お茶に白菊やバラの花を加えた「養顔花茶飲」を飲むと、皮膚のシミを薄くすることで顔をきれいにしたり、体内の経血を順調に排出することができます。

作り方は、ペットボトル1本(500cc)のお茶を鍋に入れて火にかけ、白菊10g、バラ5輪、ナツメ数粒を加えて、数分間煮ます。白菊は肝臓を養いますし、花びらが白色なので、五行思想で白い食べ物が対応する肺も養えます。肝臓の調子が良ければ顔につやが出ますし、肺の状態が良くなると肌が白くなるわけです。

また、バラの花は鬱血を取り除きます。唐代の楊貴妃がバラを浮かべたお風呂に入っていたように、バラの花には、皮膚をなめらかにし、赤味がさして潤うようにするはたらきがあります。

洛神花茶には、美容と脂肪除去の効果があります。(Shutterstock)

2 洛神花茶(ローゼル茶)
洛神花茶には、美容と脂肪除去の効果があります。
洛神花は、ローゼルのこと。沖縄などでは生産されており、生食のほかジャムやゼリーなどにも利用されます。生薬として使われる場合に「洛神花」と呼ばれます。
洛神花茶は、洛神花、サンザシ、甘草それぞれ適量を鍋で煮て作ります。

3 紅棗大米湯(ナツメ入りの米スープ)
肌を潤して、アンチエイジングを促進します
ナツメ50g、洗った白米80gを多めのお湯で煮ます。食事としてのお粥ではなく、とろみのある薬膳スープとお考えください。
ナツメは脾臓と胃を養い、血脈に滋養を与え、肌を潤すことで老化防止にも役立ちます。白米も、胃を守るために大切な材料です。米は白い食物であり、五行思想でいう肺を養うことができます。そのため、咳を治療する処方では「補肺阿膠湯」や「麦門冬湯」のように米を入れることが多いのです。

黒白木耳湯(白黒キクラゲのスープ)は最近、台湾で非常に人気があります。(Shutterstock)

4 黒白木耳湯(白黒キクラゲのスープ)
白キクラゲ、黒キクラゲを入れたスープです。
「黒白木耳湯」は最近、台湾で非常に人気があります。それは体の内部から表面へ向かって白い皮膚を養うだけではなく、キクラゲに多く含まれる膠質(コロイド)が、体からカルシウムが排出されすぎないように保つ働きがあるからです。
高齢者がこのスープをよく飲みますと、カルシウムの吸収を促進し、骨粗鬆症を予防することができます。黒白木耳湯を作るときは、とろみが出るまで長めに煮るといいですよ。

(文・胡乃文 翻訳編集・鳥飼聡)