外国で高く評価される「日本の味噌」

台湾大紀元の中国語記事に「日本の味噌」の効能が出ていました。
元記事はウィリアム・ショトレフ氏という米国人が書いたものです。同氏は、日本の大豆食品に造詣が深い研究者で、Miso(味噌)やTofu(豆腐)に関する著書を上梓しています。「日本の味噌が、外国の人からこう見えるのか」という意味で、ちょっと不思議な感(?)もありますが、興味深いと思いましたので、以下に、その概要をご紹介します。

の代わりに味噌を使う」塩分少なめで風味豊か

塩を料理に使う人は多いですが、平均含塩量が12%に過ぎない味噌は、豊かな食感であるうえ、滋味と香りがあります。そのため、塩の代わりに味噌で調味すると、塩分量を大幅に減らせるだけでなく、塩だけで味付けしたものよりも美味しくなるのです。

私たちは、米国人の食事の方法を調査研究してきた結果、彼らの食習慣が、ときに極端であることを発見しました。塩分過多であったり、無塩あるいは低塩であったりするのです。塩分は(他の成分や栄養素も同じですが)過度にではなく、適度に摂取することが健康への道であることは、科学的にも明らかです。

人間の伝統的な食物は主に穀類と野菜ですが、塩を少しだけ入れたり、まったく入れなかったりすると、味が薄くて、毎日の食事としてはもの足りない感があります。

同じく、塩の品質も重要です。天然の海塩は豊富な微量元素を人間に提供するもので、新陳代謝の維持には欠かせません。つまり、適量の塩分は必要なのですが、高血圧のリスクを避けるため「接種する塩分量を多くはできない」というジレンマがあります。

日本人ならその理由を知っているはずですが、彼らは、味噌や醤油といった発酵大豆調味料を使ってきたため、食塩から摂取する塩分量は10%以下です。その他に、日本人が塩分を口にする食材としては、20%が味噌、30%が醤油、40%が漬物です。

食事から接種する塩分量を制限しなければならない場合は、食塩に替えて「低塩・高タンパクの味噌」を利用するのが良いでしょう。

味噌の塩分は海水の4倍ですが、アミノ酸や天然油脂を含んでいるため、まろやかで塩辛くありません。とくに減塩味噌は、甘さが際立ちます。

味噌の天然油脂は「コレステロールなし」

味噌には平均5%の天然油脂が含まれており、そのほとんどが不飽和油脂で、コレステロールが含まれていないため、味噌に独特の風味と芳香を与えることができます。

また、これらの油脂は基本的に精製加工されていない大豆油であるため、レシチンオレイン酸を多く含み、血管内に蓄積したコレステロールと脂肪酸を除去することができます。

西洋人が摂取する脂肪の総量(多価飽和脂肪)は日本人の3倍になります。日本人が、世界の他の地域の人よりも、心臓病、高血圧、動脈硬化、肥満などが少ないのは、脂肪摂取量が少ないためと言われています。

そこで、日本人の食事に習って、低脂肪調理を目指してみましょう。そのコツは、使用する食塩を、味噌(や醤油)で代替することです。

西洋人は食塩を基本的な調味料としていますが、ドレッシングやソース、あるいは炒め物には油を多く使うことで、塩のとがった味を抑えているのです。それに対して味噌は、天然の不飽和油脂やアミノ酸が含まれ、さらに発酵の過程でまろやかになった味ですので、食塩のように、とがった塩味ではありません。

とくに体重を気になる人にとって、味噌は、天然食品の中で最もカロリーに対するタンパク質の割合が高い食品であるため、味噌を多く活用することができます。
(翻訳編集・鳥飼聡)