チャンスを逃しているかも 年長者に受け入れられない意外な盲点

三流の人は、相手を喜ばせようとしません。二流の人は、自分の仕事の能力を強調します。それでは一流の人は何をしているのでしょうか?

これまで多くの若いビジネスパーソンに会ってきましたが、途中で成功した人は、ほとんどが年長者に気に入られ、他人の長所を引き出すのが上手です。

いつも一人でいる人は、頑張ることに限界があります。人ができることには限界があります。一方、「必要とされている」「支えられている」人は、年長者に世話になり、愛され、助けられ、その助けを借りてキャリアを成功させ続ける可能性が高いのです。

年長者に愛される人とはどんな人なのか?
A:何事も完璧にこなし、弱点がない、仕事熱心な人。
B:仕事はできるが、時に天然ボケの人。

年長者に愛されるタイプは、間違いなくBタイプ。

働き者であることは必須ですが、どこか抜けていて、「働き者だけどちょっと抜けている」と周囲にツッコミを入れたくなるような人がより望ましいと思います。

つまり、自分の弱点を意図的にさらけ出すのです。
たとえば、犬。

何にでもしがみついて離さないドーベルマンより、お腹を出して寝るチワワの方が可愛くないですか? それは、人が安心して手を伸ばして撫でられるように、弱点をさらけ出すということです。

バラエティ番組の世界でも同じことが言えます。出川哲朗や上島竜兵のように、長年テレビで活躍しているお笑いタレントは、お笑いコンテストで賞を取ったことがないのに、いつも番組に出演しています。

というのも、司会者からすると、出川さんや上島さんがいる限り、面白くない冗談も、気まずい雰囲気になったとしても、すべて受け止めてくれるので、人に言いようのない安心感を与えることができるのです。

コミュニケーションにおいては、「安心感」がすべての基本です。

普段は仕事のできる若いビジネスマンが、突然目上の人に「○○さん、相談したいことがあるんですが、実は友達がほとんどいないんです・・・」と言ったとします。そうすると、目上の人は「では、△△を紹介しよう」と言うかもしれません。
逆に、いつも「私は人脈が広いんです」と振る舞っている人は、絶対に紹介を受けられません。

優秀な人はこれを知っています。

そのため、自分の弱さをわざと認め、弱さをさらけ出し、年長者に「直してもらう」のです。また、目上の人がおやじギャグを言うと、一生懸命ツッコミを入れます。万が一、彼らの言うジョークが面白くなくても、全部受け止めてくれます。その結果、目上の人は「あなたがいてくれて安心した」と思い、とても可愛がってくれるのです。

(ウェブサイト記事)
<この記事は、『一流、二流、三流の話し方-対人関係力を高め、誰とでも話せる45のヒント』(商周出版提供)から引用しています。

(翻訳・里見雨禾)