コパンはかつて、ホンジュラス西部、現在のコパン・ルイナスに隣接するマヤ辺境の重要都市でした。その壮麗さはグアテマラのティカル遺跡に劣らず、マヤ文明において2番目の大都市とされています。
コパンは海抜600mの場所に位置し、敷地面積は約15万平方メートルあり、マヤ文明において最も古く、最も大きな古代都市遺跡です。
辺鄙な場所にあるため、20世紀に入ってからようやく発見されました。考古学者によると、遺跡から主に3つの発展時期が観測されますが、10世紀初期の頃、この都市は不明の原因により置き去りにされました。
現在発見されたコパン遺跡群は200年から600年の間に建設されたもので、9世紀頃に最も栄えていました。その後、他の古典期の各都市と同様、突然衰退し始め、ジャングルの中に置き去りにされたのです。
遺跡内には6千ほどの建築物があると推測されていますが、現在、その5%しか発掘されていません。古城や神殿、ピラミッド、天文観測に使われていたとされている施設など、どれも見る人を驚嘆させるものばかりです。
中でも、神聖文字が刻み込まれたピラミッド型の神殿が人々の目を引き付けています。高さ30m、幅10m、長さ約60m、63段から成る真っすぐな階段が頂上まで続き、その2千個以上ものすべてのブロックに神聖文字が刻み込まれ、コパン王朝の歴史が記されています。
アメリカ大陸にある多くのピラミッドの表面は基本的に何も彫られていませんが、しかし、ここの神殿だけは、全ての方位の階段に荒い彫刻が施されていて、このことから、「神聖文字の階段」とも呼ばれています。
(つづく)
――正見ネットより転載
(作者・意文/翻訳編集・天野秀)
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