新しい服は清潔に見えるから大丈夫と思っていても、実は肌にダメージを与える化学毒素が含まれていることがあります。そのため、専門家は新品の衣類は必ず洗濯してから着用するようアドバイスしています。
ハフィントンポストによると、アメリカの紳士服会社の創業者であるリー・W・ジョンソン氏は、「衣料品工場の多くは、人や車の多い都会の工業地帯に立地している。これらの工場では、温度を下げるために窓を開けることが多いため、空気が移動する際に汚染物質が布に付着してしまう」と述べています。
たとえ衣料品工場の空気の質が良くても、その過程で使用される鉛、ホルムアルデヒド、パーフルオロカーボン(PFCs)、アゾ染料などの化学物質は人体に危険であるとジョンソン氏は言います。
皮膚科医のアザデ・シラジ氏も、消費者はキニーネなどの化学物質に注意するべきだと警告しています。 特にポリエステルに大量に含まれていることがあり、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こすだけでなく、発がんリスクを高める可能性もあります。
有害物質が皮膚に与える影響とは?
また、皮膚科医のロレッタ・シラルド氏によると、汗をかいたり、体操着などのタイトな服が皮膚にこすれたりすると、服の染料や化学物質が皮膚に付着し、目に見えない発疹ができることがあるそうです。
シラジ氏は、接触皮膚炎は、患者の脇の下、股間、腰、胸の下あたりで、皮膚が重なり合って布の一部が引っかかるような場所によく見られ、色素沈着という形で現れることもあるといいます。化学物質を排出するための空気の流れがない場合、化学物質はより強力に皮膚に作用する可能性が高いのです。
2人の皮膚科医は、すでに肌荒れや湿疹がある人は、これらの症状を感じやすいと述べています。またこのような症状がなくても、これらの化学物質に対して敏感である可能性はあり、時間をかけてゆっくりと起こることもあります。
幸いなことに、人々は新しい服を洗濯することで、この問題を解決することができます。ジョンソン氏は、衣類を裏返しにして洗濯機の冷水で洗い、タンブル乾燥機の弱火で乾かすと、表面に付着した目に見えない化学物質を取り除くことができると提案しています。
着る前に洗濯機で洗うと素材の良さが損なわれるのが心配なら、洗剤を使って手洗いしてもいいとシラジ氏は言います。
(編集・茉莉/翻訳・里見雨禾)
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