米英加、G20財務相会合を退席 ロシア代表発言時に

2022/04/21
更新: 2022/04/21

[ワシントン/パリ/ロンドン 20日 ロイター] – 英国のスナク財務相は、20日に開かれた20カ国・地域(G20)財務相会合で、米・英・カナダの代表団がロシア代表の発言時に退席したと発表した。

関係筋によると、参加していたウクライナ当局者も退席したという。

スナク財務相はツイッターで「英代表団は米国およびカナダの代表団とともにロシアの代表の発言中にワシントンで本日行われているG20会合を退席した」と表明。「われわれは、ロシアのウクライナに対する戦争を非難することで一致し、ロシアを罰するために国際的な協調を強化するよう働きかけていく」と述べた。

関係筋によると、マクシモフ財務次官は同会合に対面で参加した一方、ロシアのシルアノフ財務相および中銀総裁はオンラインで参加したという。

ロシア財務省が会合後に発表した声明によると、シルアノフ財務相はG20は常に経済に焦点を合わせてきたと強調し、加盟国間の対話を政治的に利用しないよう呼び掛けたほか、欧米による制裁措置についても苦言を呈したという。ただ、米英加代表の退席には言及しなかった。

ドイツのリントナー財務相は記者団に対し、世界的な成長鈍化、高インフレ、サプライチェーン(供給網)の問題の責任はロシアにあるとし、「ロシアを孤立させなければならない」と述べた。

イエレン米財務長官は、会合にロシア代表が対面形式で出席したことに不快感を表明。イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁やカナダのフリーランド財務相ともに退席したという。

関係筋によると、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、出席したロシアのマクシモフ財務次官に対し、政権指導部にウクライナ戦争を終わらせるよう伝えるよう促した。

フランスのルメール経済・財務相もこの日、ロシアに対しG20財務相会合への参加を見送るよう呼び掛けていた。

カナダのフリーランド財務相はツイッターで「今週のワシントンでの会合は世界経済を支えるためのものであり、ロシアの違法なウクライナ侵攻は世界経済に対する重大な脅威だ」とし、ロシアは参加すべきではないと強調した。

Reuters