国連人権高等弁務官の中国訪問ひかえ…「臓器狩り独立調査を」医師会が求める

2022/05/17
更新: 2022/05/17

ミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官が月内に中国を訪問すると同事務所が発表するなか、生命倫理問題に取り組む医師会「臓器の強制摘出に反対する医師会(DAFOH)」は6日、中国共産党による良心の囚人への臓器収奪の独立調査を行うようバチェレ氏に求めた。

書簡のなかで「臓器移植手術で利益を得るため、生きている人間から強制的に臓器を摘出することは、考え得る限り最も残酷な人道に対する犯罪の一つ」と非難。法輪功学習者に対するおびただしい数の臓器収奪の証拠や欧州議会の非難決議採択は「直ちに行動を起こすべき時であると示唆している」と述べた。

2006年に中国で強制的に臓器が摘出されている事実が明るみに出て以来、多くの独立した調査研究を通して、法輪功学習者やその他の良心の囚人に対する残虐行為が確認されてきた。2019年に開催された独立民衆法廷「中国民衆法廷」は、中国では長年にわたり移植手術を目的とした「強制的な臓器摘出が、相当な規模で行われている」と結論を下している。

さらに、DAFOHは5日に欧州議会によって採択された中国共産党による臓器収奪の非難決議を引用し「中国が非倫理的かつ違法な移植行為をやめ、自由で独立した調査を可能にするよう要求する」と付け加えた。

2012年から18年にかけて、DAFOHは中国に強制臓器摘出の即時停止を呼びかけると共にさらなる調査を行うよう国連人権高等弁務官に求める世界的な署名運動を組織した。50以上の国や地域の300万人以上から署名が集まったという。

12日には、米議会下院の超党派の「トム・ラントス人権委員会」に出席したクリス・スミス下院議員が中国共産党による強制臓器摘出を強い言葉で非難。国家が「好ましくない」と判断した少数民族を淘汰するための大量虐殺の手段でもある」と発言した。

米国をはじめ国際関係担当。