米軍制服組トップのマーク・ミリー(Mark Milley)統合参謀本部議長は3日、英BBCのインタビューで、中国による台湾侵攻の可能性を巡り、「目下は戦争が差し迫っていることを示す兆しはないが、我々は状況を注視している」と話した。
ミリー氏は「彼ら(中国)が攻撃を行うかどうかは政治的な選択、政策的な選択だ」とも指摘。「中国は侵攻能力を高めている最中だ」とした。
先月13日、中国の習近平国家主席が「戦争以外の軍隊の行動に関する規定」に署名した。同日、中国外務省は「(中国が)台湾海峡の主権、主権的権利、管轄権を持つ」と一方的に発表し、米国は「台湾海峡は国際水域だ」と反発した。
先月21日にも、中国軍機29機が台湾の防空識別圏に侵入した。ロシアによるウクライナ侵攻以来、中国軍機は台湾への威嚇行為を強め、国際社会では「中国は台湾侵攻するのではないか」との懸念が高まっている。
台湾の呉釗燮外相はこのほど、英紙サンデー・タイムズのインタビューで、「台湾は中国と海で隔てられているうえ、世界のハイテク供給網で重要な役割を果たしている」とし、「ウクライナと台湾は状況が異なる、侵攻すればよりコストがかかるだろう」と指摘した。
3月8日に開かれた米下院情報特別委員会の公聴会で、「中国はウクライナ侵攻に乗じて台湾侵攻するかどうか」について尋ねられた米国防総省の国防情報局(DIA)のスコット・ベリア(Scott Berrier)長官も、「台湾とウクライナは全く状況が違う」と回答した。
(翻訳編集・李凌)
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