着た服を洗うことはよく知られていますが、洗う頻度は人によって異なるかもしれません。あまり頻繁に洗浄すると水道や電気などの資源が消費され、また、あまり洗浄しないと細菌が繁殖する恐れがあるなどの問題があります。では、洗濯はどのくらいの頻度ですればいいのでしょうか。
「ハフィントン・ポスト」紙によると、米国グッド・ハウスキーピング協会(Good Housekeeping Institute)の在宅ケア&クリーン・ラボ(Home Care and Cleaning Lab)のフォルト執行主任(Carolyn Forte)は、1枚の服を何回着ていいのか、どのくらいで洗濯していいのかについて、不変の規定はないと述べました。
しかし、彼女は多くの人の洗濯やドライクリーニングの頻度が、本当に必要な回数を上回っている可能性があると述べました。アメリカ人は多くの服を洗濯し、1、2回着た服を一緒に洗う傾向があります。
洗濯が多すぎると服は寿命が低下するだけでなく、水道や電気などの資源が消費され、環境に衝撃を与えることもあります。
「ニューヨーク・タイムズ」紙は2019年の記事で、一般的な米国の家庭では年間約300回洗濯していると指摘しました。洗濯機の機種によっては、毎回7〜25ガロン(1ガロンは3.785リットル)の水を使用します。また、お湯で洗濯したり乾燥機を使ったりすることで、より多くのエネルギーが消費されます。
しかし、健康的な要素に基づいていえば、汚れた服を長く着たり、洗浄頻度が低すぎたりすることはできません。
米ニューヨークのシナイホスピタル病院(Mount Sinai Hospital)の皮膚科医で皮膚学准教授のジョーシュア・ゼイチナー(Joshua Zeichner)氏は、ヒトの汗、油脂、死んだ皮膚細胞、微生物は衣服に移り、そして、汚れた服を放置して洗わないと、微生物が繁殖します。その汚れた服を再び着ると、微生物が皮膚に戻ってくると「ハフィントン・ポスト」に語りました。。
ゼイチナー氏は、汗の付いた靴下を履くと、病気を引き起こしたり、既存の病気を悪化させたりする可能性があると例を挙げています。
米ニュージャージー州で勤務する別の皮膚科医のジェリア(Aanannd Geria)氏によると、服をあまり洗わないと毛嚢炎やにきびが突発し、汚れた服の汗や細菌も除去しにくい臭いになるといいます。
専門家によると、衣類の洗浄頻度は衣類の種類に依存するといいます。一度着たら洗うべきものもあれば、何度も着てから洗うことができるものもあります。
●一度着たら洗うべき服
ゼイチナー氏は経験則によって、「一般的に言えば、衣類は肌に近づけば近づくほど、常に洗うべきだ。汗や体の汚れに多く触れる肌着は毎日洗うべきだ」と述べました。
フォルト氏によると、これには下着、パンツ、肌着、靴下、スポーツウェアなどが含まれているといいます。スポーツウェアを着ても汗をかいていなければ、もう一度着てもいいかもしれませんが、風を通すようにするといいます。
●何度も着てから洗濯できる服
皮膚と接触しているが汗が出ていないか汚れていない衣類は、2回目を着てから洗濯することができるといいます。
フォルト氏によると、ズボン、ジャージ、ブラウス、ブラジャー、パジャマは通常何度も着てから洗濯することができるといいます。「特に短い時間しか着ておらず、汗や汚れがないとき」
●頻繁に洗わなくていい服
衣類が体に直接触れていなければ、そんなに頻繁に洗濯する必要はありません。
フォルト氏によると、コートや他の服の外側に着ている服は浴衣やセーターのように、長く置いてから洗濯することができます。これらの服は着ている時間が短いからです。
他にもたまに着る服も、頻繁に洗う必要はありません。ジェリア氏は、「スーツ、イブニングドレス、飲み会ドレスは通常、繊細な生地で作られており、特別なケアが必要です。通常は何度も着てから洗うことができます。特に汚れやシミがないときは」と話しました。
しかし、これらの服も着ている間に汗をたくさんかいたら、次の着用前に手洗いやドライクリーニングするべきです。
(翻訳編集:里見雨禾)
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