現在、多くの人がビール腹や樽のような腹を抱えており、どこへ行っても大きなお腹の人々に出会います。これは見た目が良くないだけでなく、肥満関連の疾患を引き起こす可能性がありますね。この問題に対し、減量の専門家が3つの秘訣を共有しており、これらは腹部の脂肪を減らしたい人々に役立つかもしれません。

英国の「デイリースター」によると、腹部に脂肪が過剰に蓄積すると、それらの脂肪が内臓を包み込み、心臓病、糖尿病、肝疾患などの関連疾患のリスクが高まる可能性があるそうです。

英国の健康機関であるオヴィバ（Oviva）の栄養士兼医療ディレクター、ルーシー・ジョーンズ氏は、「特定の部位の脂肪を除去することは容易ではありませんが、砂糖と精製された炭水化物を減らし、全粒穀物などに置き換える3つのコツが、腹部脂肪を減らす方向に進むのに役立つ」と述べました。

ジョーンズ氏は、「特定の身体部位を対象にするのは難しいですが、フレミンガム心臓研究などの研究から得られた証明の根拠によれば、砂糖と精製された炭水化物を減らし、全粒穀物などに置き換えると、多くの腹部脂肪を減らすのに役立ちます」と「デイリースター」に語りました。

また、彼女は、砂糖が体内の炎症反応を引き起こし、体を緊張させることを説明しました。体が炎症やストレスを経験すると、体は脂肪を腹部に蓄積するのだそうです。

高糖や高炭水化物の食品を継続的に摂取することは、徐々にインスリンのレベルを上昇させるという専門家の意見もあります。インスリンは体内のブドウ糖と脂肪の代謝を主にコントロールする物質であり、高レベルのインスリンは、時間とともに脂肪の蓄積を促進し、特に腹部周囲で顕著となるとされているのです。

複数の研究によって、全穀類食品の摂取が、腹部脂肪の除去に効果的であることが確認されており、その中には『アメリカ臨床栄養学ジャーナル』に掲載された研究も含まれています。

この研究では、ペンシルベニア州立大学の研究者が、メタボリックシンドロームを持つ肥満成人50人を対象に減量実験を行いました。

研究者はこれらの50人を2つのグループに分け、12週間のカロリー摂取量を減らすように求めました。1つ目のグループには全穀類食品のみを食べるように指示し、2つ目のグループには全穀類食品を一切食べないように指示しました。

その結果、両グループのメンバーの体重は減少しましたが、第1グループのメンバーの腹部脂肪の減少量は第2グループのメンバーよりもはるかに多かったという結果が得られたのです。

腹部脂肪を除去するためのその他の秘訣

米国のジョンズ・ホプキンス病院の臨床および研究生理学のディレクター、ケリー・スチュワート（Kerry Stewart）氏は、ダイエットをして体重を減らすとき、特に腹部脂肪を特定して除去することは不可能だと指摘しています。

ただし、全体的な体重を減らすことで、ウエストサイズを縮小できます。さらに重要なのは、危険な内臓脂肪の含量を減らすことであり、この脂肪は腹部に蓄積され、健康リスクを高めます。

ジョーンズ氏が述べた3つの秘訣に加えて、スチュワート氏は腹部脂肪を除去するのに役立つ、他の方法も共有しています。それには、運動に従事すること、ウェイトトレーニングを行うこと、加工食品を避けること、また志を同じくする友人と交流することなどが含まれます。

運動に従事する

スチュワート氏は、体を動かすことが腹部脂肪を除去するのに役立つと述べています。なぜなら、それによってインスリンのレベルが低下し、腹部に脂肪が蓄積されるのを防ぐからです。

運動量の多寡は、あなたの減量目標によって決まります。多くの人にとって、この目標は通常、1日に30～60分の中で激しい運動を行うことです。

重量トレーニング

運動プログラムに重量トレーニングや有酸素運動を追加することは、筋肉量を増やし（筋肉増量）、一日中脂肪をより多く燃焼させるのに役立ちます。これには運動中だけでなく休息中も含まれます。

加工食品を避ける

さまざまなパッケージされたスナックには、しばしばトランス脂肪、添加糖、添加塩など、減量をより難しくする成分が含まれています。ですので、これらの食品を控えることが賢明です。

志を同じくする友人を作る

研究によれば、親しい友人が健康的な食事をし、運動をよくすると、あなたもそのようにする傾向の可能性が高いです。