米国の神経生物学者が発見した驚くべきことには、快活的な心情を持つ人は後天的に形成されるのではなく、生まれつきであるといいます。人間の「快活的心情」は左脳に潜在するといいますが、左脳が主導している人は30%に過ぎないといいます。社会調査によると、心情の快活さは、性別、年齢、財産とは関係がないという結果が明らかになりました。
ロシアの「共産党青年団真理報」紙によると、米ウィスコンシン州メディソン市大学の情感神経生物学実験室主任リチャード・デイビス教授が、志願者千人以上を対象にした10年に及ぶ研究で、生活の喜びを感受し、趣味に興じ、はつらつとして希望に満ちるなどの優良な精神的要素は、すべて左脳に貯蓄されているという結果がでました。
また、右脳に貯蓄しているものは憂鬱、失望および思い悩みといいます。したがって、すべての悲観主義者、懐疑主義者および自殺者は右脳が主導するものが多く、楽観主義者は左脳が主導するものが多いといいます。
これは人類生物学上の有意義な発見であり、大脳正面皮層の左右半球は、見た目は同様ですが、制御するものはまったく相反する感情なのです。
ロシア医学博士ナタリア・リンツ氏は、人間の性格は大脳の中でもっとも活躍している部分で決められるといいます。それによって、人々はある遭遇に直面した際の表現もそれぞれ異なるそうです。一部の人は挫折にあっても気落ちしませんが、一部の人は些細なことで気が滅入ってしまうといいます。
一方、ここ50年間、いろんな心理学者が感傷的なもの、恐怖および落ち込みなど憂鬱の心理状態に関心を寄せてきました。医者たちは患者の憂鬱の症状を取り除くことに成功しましたが、患者たちは生活の喜びは感じることができないままでいるといいます。なぜなら、主導する(右)脳には喜びや溌溂などの要素が貯蓄されていないからです。
生活の喜びを感受できる原因を探るため、近年では研究学者の多くが人生を楽しむことができる人々に注目し始めました。脳下垂体から分泌される一種、βエンドルフィンも人に快感を与える要素で、肥満気味の人は一般的に快活であるといいます。
ノーベル賞の受賞者ジェームス・ウォソン氏は、肥満になった人と痩身の人の体内で起きている化学過程について研究を行い、余分の脂肪が人体に対して良好な作用をもたらすことを発見、また、肥満になった人から分泌されるβエンドロフィンの量は痩せている人より比較的多いことも明らかにしました。
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