倒産と失業が相次ぐ北京 消費控える市民

2024/06/07
更新: 2024/06/07

中国全土で失業の問題が深刻化しており、北京でも企業倒産率と失業率の上昇が目立つ。地元住民からは、多数の店舗が閉店し、大型ショッピングセンターも閑散としており、顧客が減っているとの声が上がっている。

北京に住む柴さんは新唐人に対して、北京の経済状況が明らかに悪化していると指摘した。特に、疫病の規制が解除されてから半年後には、企業の倒産や店舗の閉店が相次ぎ、今年に入ってからは失業者数がさらに増えている。

柴さんは「自分もすでに2年間職を失っており、現在の求人は極めて限られている。経済状況が厳しく、仕事のオファーも少ない。多くの家が賃貸市場に出され、店舗も次々と閉店している。特に郊外の商店街はほぼ閉鎖状態で、営業している店はごく少数だ」という。

柴さんの観察によれば、北京では約2人に1人が失業している状況で、彼の周囲にも失業者が多く、中には生活に困り自殺する人もいるといわれている! しかし、こうした情報は公式には隠されているようだ。

柴さんは「飛び降り自殺する人もいる。そうした情報は厳しく隠されていて、知っているのは周囲の人たちだけだ」と嘆く。

北京に住む翁さんは、新唐人のインタビューで、企業の連鎖倒産が不動産業界をはじめとして、関連産業にも影響を及ぼしていると話した。彼女自身、昨年10月に引越しをし、2社の家具メーカーから家具を購入したが、今年に入ってすべて倒産してしまった。

「私の周りには、従業員に給料を払うことさえできない人たちがいる。彼らは建設業を営んでいるが、請負先からもお金が支払われていない状況だ」と翁さんは語る。

さらに、彼女は自分が住む地域で新築の住宅が売れ残り、建設作業員たちは賃金を受け取れず、給料の支払いを求め地区の入り口で横断幕を掲げ、抗議活動を行っていると言う。

また、多くのショッピングモールは閑散としており、店舗の閉店が相次いでいる。

「大きなモールの店舗は閑散としていて、ほとんど人がいない。大晦日に大型スーパーに行ったが、私を含めて数人しかお客さんがいなかった」と翁さんは語った。

北京のあるスーパーマーケットで働く張さんも、現在の商売環境はとても厳しく、競争が非常に激しく、物価の高騰により顧客が減少し、低価格での販売は利益が得られないため、多くの店が閉店に追い込まれていると話した。

張さんは「多くの店舗がショッピングモールから撤退しており、いくつかのスペースは既に空きになっている。大型モール内の店舗も利益が上がらずに撤退を余儀なくされ、新規の店が入っても撤退し、店舗の入れ替わりが絶えない」と言った。

張さんによると、コロナウイルス(中共ウイルス)による封鎖を解除後、経済は次第に行き詰まりを見せ、消費が停滞し、人々は以前よりも消費を控えるようになったという。