7児の父が考えた画期的なスクリーンタイム制限法—驚きのポジティブな結果

7児の父親が、子供たちに現れた問題のサインに気づき、スクリーンタイム制限法を考案しました。

アイダホ州に住む精神科医のリチャード・ワズワースさん(41歳)は、妻と5人の娘、2人の息子を育てています。

Mr. and Mrs. Wadsworth. (Courtesy of <a href=
ワズワース夫妻(リチャード・ワズワースさん提供)

 

パンデミックが始まり、子供たちの授業がオンラインに移行すると、リチャードさんは子供たちのスクリーンタイムが増えていることに気づきました。

「子供たちはほとんどずっとパソコンスマホをいじっていました」と彼はエポックタイムズに語っています。「そして、娯楽や遊びもスマホやゲームに頼るようになりました」

Mrs. Wadsworth with the couple's five daughters and two sons. (Courtesy of <a href=
ワズワース夫人と、その夫婦の 5 人の娘と 2 人の息子 (リチャード・ワズワースさん提供)

 

YouTubeのショート動画を見たり、オンラインゲームをしたりすることで、スマホが徐々に彼らの生活のあらゆる側面に浸透していきました。

「これが私には、中毒と同じように見えました」とリチャードさんは言い、精神科医としてアルコール中毒者や薬物中毒者と向き合ってきた経験から、同じパターンが見られると付け加えました。

彼は職場で、うつ状態やイライラしている10代の患者たちを何人か見たことがあります。

原因を知りたいと思い、リチャードさんは患者の親に子供たちが1日をどのように過ごしているか尋ねました。すると、多くの場合、「1日中ずっとスマホを弄っている」と言われました。

中には、スマホを取り上げられると、自分や他人に対して暴力を振るうと脅す子供もいました。

「実際に精神病院に入る子供もたくさんいます」

「まるでヘロインを取り上げられたかのように振る舞っていて、当に怖かったです」

最近の患者とのやり取りをシェアしながら、リチャードさんはこう説明しました。「10代の子供のスクリーン画面の前にいる時間は、平均的に1日9時間だ」と伝えたところ、その患者は、「毎日それ以上画面を見ている」と答えました。「学校でチャンスがあればいつでもスマホを取り出して何かの動画を見ています。学校が終わるとすぐにゲームか何かの画面を見て、夜中の1時か2時までそれを続けて、次の日も同じことを繰り返す」といいます。

こうした極端な行動を目の当たりにしたリチャードさんは、現代の若者の生活が、自分の子供時代とは全く違うことに気づきました。彼の子供時代は、ほとんどの時間を屋外で過ごしていました。

Mr. Wadsworth with his kids. (Courtesy of <a href=
ワズワース氏とその子供たち(リチャード・ワズワースさん提供)

 

リチャードさんは、テクノロジー中毒の患者との経験から、自分の子供たちがどれだけの時間をスマホに費やしているかも気になるようになりました。このことがきっかけで、彼は子供たちと一緒に、スクリーンの使用がメンタルヘルスに与える悪影響について話し合うことにしました。最初は、1歳から14歳までの子供たちから反発を受けました。

「彼らはやめたくなかったんです」とリチャードさんは言います。「スマホを見るのが楽しいので、続けたいと思っていました」

リチャードさんの娘の1人は自らパソコンやスマホから離れようとしました。しかし、そう簡単にはいかなかったのです。

彼女はリチャードさんにこう言いました。「お父さん、このパソコンをどこかへもっていってほしい。壊してもいいし、ゴミ箱に捨ててもいい。私はこれにあまりにも多くの時間を費やしていて、何もできなくなっている。毎回、パソコンを立ち上げてTikTokやYouTubeのショート動画を見ようとしている自分がいるの」

リチャードさんは、子供たちから電子機器を完全に取り除くのは難しいと認識しながら、1日一定の時間のスマホなどの使用禁止という「スクリーン断食」のアイデアを思いつきました。

その断食を実施してわずか1日で、彼は子供たち——特に小さい子供たちを除いて……が、本を読み始めているのを目にしました。それはこれまで見たことのない光景でした。

(Courtesy of <a href=
(リチャード・ワズワースさん提供)

 

やがて、スクリーン断食は、家の掃除、洗濯、運動、外遊びなど、子供たちがスマホなどを使う前にやるべき活動のリストに進化しました。

子供たちがこれらのタスクに取り組み、リストを完了するまで、スマホやパソコンなどの電子機器をオフィスに鍵をかけて保管し、やるべきことをすべてやってから返すことにしました。

電子機器の使用を減らすためにこれらの方法を取り入れてから、子供たちに良い変化が見られたといいます。

「子供たちは外で過ごす時間が増え、友達と遊んだり、外で様々な活動をしたりするようになりました。裏庭で小さなお城を作り始めたり、読書の時間も増えたのです」

「それは非常に楽しい1週間でした」

Checklist of tasks to complete before using the screen. (Courtesy of <a href=
スマホやパソコンを使用する前にやるべきタスクのチェックリスト(リチャード・ワズワースさん提供)

 

子供たちに現れた良い変化を見て、リチャードさんは、自分のアプローチをビデオに収めてオンラインに公開しました。その動画はたちまち話題となり、多くの親たちがそれについて話し合い、共感を示しました。

スクリーン断食やチェックリストに加えて、リチャードさんの子供たちはスマホを持たず、代わりに通話やメッセージ、地図などの基本機能を備えた携帯電話を使うようになりました。

「他の親へのアドバイス? それは子供が18歳になるまでスマートフォンを買ってあげないことです」

「子供たちがスマホを持つと、多くの面で危険が伴い、依存症にもなりやすいのです」

 

(翻訳編集:華山律)

公立校と私立校で歴史や文学の教師を務めた経験があり、現在は私立学校での教鞭をとりつつ、妻とともに3人の子どもたちのホームスクーリングを行っている。ニュース記事やライフ記事についても執筆。