世界の多くの国は肥満が増えています。肥満になると、13種類の発がんリスクが高くなります。この13種類のがんは米国年間発がん率の40%を占めていると研究でわかりました。
13種類のがんのうち、新規症例患者の90%以上が50歳を超えています。そして、人は太っているほど、また、適正体重を超える期間が長いほど、がんを患うリスクが増えます。
適正体重を保っている人と比較:
子宮内膜がん(子宮体癌):重度肥満者はリスクが7倍、肥満または過体重者はリスクが2~4倍高くなります。
食道がん(食道腺がん):重度肥満者はリスクが4.8倍、肥満または過体重者はリスクが1.5~3倍高くなります。
胃がん(胃噴門がん):肥満者はリスクが2倍高くなります。
肝臓がん:肥満または過体重者はリスクが2倍高くなります。
腎臓がん:肥満または過体重者はリスクが2倍高くなります。
膵臓がん:肥満または過体重者はリスクが1.5倍高くなります。
大腸がん:肥満または過体重者はリスクが1.3倍高くなります。
胆嚢がん:肥満者はリスクが1.6倍、過体重者はリスクが1.2倍高くなります。
髄膜腫:肥満者はリスクが1.5倍、過体重者はリスクが1.2倍高くなります。
乳がん(閉経後):肥満または過体重者はリスクが1.2~1.4倍高くなります。
甲状腺がん:肥満または過体重者はリスクが1.2~1.3倍高くなります。
多発性骨髄腫:肥満または過体重者はリスクが1.1~1.2倍高くなります。
卵巣がん:BMI値が5増えるごとにリスクが1.1倍高くなります。
実際、肥満は「表」にすぎません。裏には不規則な食生活、リズムを乱す生活習慣、基礎代謝の悪さなどの問題が潜んでいます。これらの問題自体が癌を促進する要因でもあります。
例えば、揚げ物、デザート、焼肉等がメインとなる食事や運動不足は肥満の元凶と言っても過言ではありません。肉類を揚げたり焼いたりすると、ヘテロサイクリックアミンや多環芳香族炭化水素などの発がん物質が生じます。特に赤肉の場合、焼くなどの高温調理をすると、終末糖化産物(AGE、Advanced Glycation End Products)が作り出され、慢性炎症を引き起こし、発がんのリスクを高めます。甘い物を過剰に摂取することも、糖分が体内のタンパク質と化学反応をおこし、終末糖化産物を生み出してしまいます。
肥満の人は発がんのリスクを減らすためにダイエットが必要です。どこまで減量すればよいのか、がんの予防、減量食事法を映像でご紹介します。
皆さんが豊かな心と健やかな体を保てるよう祈ってます!
(翻訳編集 正道 勇)
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