14歳で大学に入学したホームスクール出身の学生が、今秋にパシフィック大学を卒業し、学士号を取得する準備を進めています。
19歳のアビゲイル・カイルズさんは、カリフォルニア州出身の大学生で、ホームスクールのリソースセンターを運営するメリッサ・ウィーラーさん(44歳)の娘です。
バーカーズフィールドで生まれ育ったカイルズさんは、高校卒業まで自宅で教育を受け、わずか 14 歳のときに、バーカーズフィールド・カレッジという短期大学に通い始めました。これにより、彼女は大学と高校の新入生を同時に経験しました。
「娘は16歳で高校を卒業し、現在はパシフィック大学で4年間の学位に向けて最終段階に入る」と誇らしげに母親は大紀元の取材に応じました。
多くの公立学校は二重学籍を設けているものの、カイルズさんのように、学生が大学の授業を多く履修することは認められていません。ウィーラーさんは娘の成功の要因はホームスクールで、若いうちに必要な大学科目を全て履修する事だと考えています。
「秋には残り3つの授業を受ける必要があります」とウィーラーさんは言います。「ですから、厳密に言えば、12月まで4年間の学位取得を終えなければなりません」
十代の大学生としての生活
ウィーラーさんは、娘の大学進学に戦略的に取り組んだと語りました。娘の希望する専攻は時とともに変わる可能性があることを踏まえ、まずは一般教養科目に集中するようよう助言しました。その後、カイルズさんは政治学を専攻することにしました。
言うまでもなく、大学進学には困難がつきものです。カイルズさんは、クラス内の年齢差の問題でしばしば不安を感じたと言っています。
「同じクラスに30歳くらいの子もいるから、ちょっと緊張して怖いです」と10代の彼女は語ります。
ウィーラーさんは、娘が最初は他の人と交流することに少し不安を感じていたと語りました。しかし、カイルズさんはまもなくクラスメートから人気者となり、今では彼女には数人の友達がいます。困難はあったものの、コミュニティカレッジに通えたことは幸運だったと彼女は語り、そこで受けた授業に感謝しています。
「多様性と年齢の異なる多くの人々と交流することで、学問的にも社会的にも成長できました」とカイルズさんは言います。「自分よりも年上の人や同年代の人とも、どちらとも非常にうまく交流できます」
バーカーズフィールド・カレッジを卒業後、カイルズさんはパシフィック大学に進学しました。そこでのほとんどの授業で、カイルズさんは最年少の学生でした。彼女は、一部の友人や教授以外には年齢を明かしていませんが、年齢を知った友人や教授は大変驚きました。
大学では学業的に厳しい授業が課せられているにもかかわらず、カイルズさんは自由な時間を楽しみ、趣味を満喫できました。
「自己管理をしっかりと行い、与えられた課題に集中し、宿題をきちんと終わらせれば、時間はたくさんあるのです。大切なのは、時間管理を上手に行うことです」と彼女は述べました。
この秋、才能あふれるこの学生は、政治学の学士号を取得し、犯罪学を専攻する予定です。彼女はすでに2025年春に行われる法科大学院入学試験(LSAT)の勉強を始めており、その夏には法科大学院への申請を行う計画です。
規律と努力
ホイーラーさんの5人の子供たちは、4人の女の子と1人の男の子、全員が家庭教育を受けてきました。カイルズさんは4歳で読み書きを学び始めました。
カイルズさんにとって、英語や歴史などの科目は得意でしたが、他の科目には苦労しました。ウィーラーさんは数年間、数学の家庭教師の助けを借り、それがカイルズさんがその分野で成功を収める後押しとなりました。
家庭教育の経験豊かな親として、ウィーラーさんは家庭教育を考えている親たちに、教育だけでなく性格の育成にも重点を置き、一日一日を大切にするよう助言しています。また、他の家庭教育を行っている家族との交流や、必要に応じて家庭教師を雇うことを勧めています。
カイルズさんは、この秋に卒業証書を受け取る予定で、成功への準備が整っており、将来に期待を抱いています。
母親は「彼女を本当に誇りに思っています」と言いました。又、「神様が彼女の人生を素晴らしいものに成し遂げてくれると信じています」
彼女のように早期に大学生活を始めたり、教育上の成功を収めたいと考える人々に対して、カイルズさんは短期間のモチベーションよりも、持続的な規律の大切さを強調しています。
「どれだけモチベーションがあっても、それだけでは目的地にはたどり着けません。規律が必要です。だから、この道を歩む人は、厳しい道のりであり、困難が伴うことを理解し、それを乗り越えるための規律を持つべきです」と彼女は言いました。
ホイーラーさんは自分の子供たち一人一人を誇りに思っており、自分の努力が実を結んだことを喜んでいます。彼女の家族にとって、家庭教育を選択したことは、まさに祝福でした。
「私はそれを変えたくありません」と彼女は言いました。「世界中のどんなものとも交換したくありません」
(翻訳編集 青谷荘子)
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