がん、肥満、糖尿病の間にある関連とは?食事と生活習慣はいかにして遺伝的要素に抗して、がんの成長を防ぐのか?
俳優アンジェリーナ・ジョリーさんが2013年に乳がんのリスクがあるBRCA1遺伝子の変異があることを知って両乳房を切除したことは有名です。
『癌の遺伝子』(未邦訳)の著者であるジェイソン・ファン博士は、BRCA1、BRCA2遺伝子の変異がある女性たちが乳房切除を決断することについて、「それは非常に荒削りな解決策だ」と言います。
医師で腎臓の専門家であるファン博士は、肥満、2型糖尿病、がんなどの慢性病の分野の第一人者です。ファン博士は「(そのやり方は)遺伝子を目標にせず、結局、がんの成長理論に戻って、単に全ての組織を切り取っただけだ」と指摘しています。
ファン博士は今回のバイタルサインで、がんを見る新しい見方を提示してくれます。がんを成長し増殖する病気として見る「成長のパラダイム」や、がんの遺伝的変異に着目する「遺伝的パラダイム」の先にある見方です。新しいパラダイムは食べるものを含む環境要因を、がんを防ぎ治療するうえで遺伝的要因よりも重要なものとして強調します。肥満が13種類のがんと関係していると言うことが、その証拠です。
ファン博士は「肥満は遺伝子に影響を与えはしませんが、がんを成長させるための肥沃な土壌を提供します」と述べています。
今回のバイタルサインは『癌の遺伝子』パート2として、がんの成長に寄与する日々の生活にある要因を明らかにし、環境要因はがんリスクの増減において遺伝的要因に勝るかどうかを検証します。
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