まるで昔ながらのおとぎ話のような展開──困難な状況に陥ったヒロイン、大胆な救出劇、そして意外なヒーローたち。ただし、今回の「ヒロイン」は雌猫のジョン。そして、その名前にはちょっとしたユーモアが隠されています。

そう、ジョンは女の子。しかし、なぜこの名前がつけられたのか、背景には長い話があるそうです。

ジョンはイギリスに住む黒猫で、少し風変わりな名前を持っています。11月23日、彼女は排水管の端から頭だけを出している状態で発見されました。自力で抜け出すことができず、クリーブドン消防隊が救助に駆けつけることになりました。

消防隊はFacebookに「今朝9時55分、クリーブドンの隊員が呼ばれたのは、木の上に挟まった猫ではなく、排水管に挟まった猫でした！」と投稿し、そのユニークな状況を共有しました。

消防士たちは、はしごや小型工具、そしてたっぷりの愛を持って現場に向かいました。調査の結果、「ジョンをパイプごと切り出すのが最も簡単で、彼女へのストレスを最小限に抑えられる」と判断され、その方法で救出作業が進められることになりました。

こうしてジョンはガレージ内から無事救出されましたが、まだ首にはパイプが巻き付いた状態でした。それでも彼女の鋭い目つきは変わらず、堂々とした様子を見せていました。その後、すぐに近隣の動物病院「Vets4Pets Clevedon」に運ばれ、鎮静剤を使った安全な処置でパイプが取り外されました。

獣医チームはジョンが快適に過ごせるよう酸素療法と点滴用カテーテルを設置し、慎重に対応しました。その結果、ジョンは無事パイプから解放され、飼い主の元へ帰ることができました。処置後のジョンは、何事もなかったかのように愛らしい姿で飼い主に抱きしめられていました。
 

SNSでの反応

今回の出来事についてクリーブドン消防隊がFacebookに投稿した内容は、特に「ジョン」という名前に注目が集まり、ネット上で多くの笑いや愛情を呼び起こしました。投稿の中で消防隊はこうコメントしています。「ジョン（そう、ジョン）という猫が自分で（そう、ジョンは雌猫です。名前の由来は長い話ですが）ガレージの排水管に挟まってしまいました」と、少しユーモアを交えながら状況を伝えました。

一方で、「Vets4Pets Clevedon」もこの出来事をSNSで共有。「ジョンの到着で、予想外の一日になりました」と投稿し、消防隊との連携がいかにスムーズだったかを強調しつつ、ジョンが無事健康を取り戻したことに安堵した様子を伝えています。この投稿には、ジョンの無事を喜ぶコメントが多数寄せられ、動物好きたちの温かい反応が見られました。

ハッピーエンド

救出劇を終え、自宅に戻ったジョンは、飼い主のキャシーさんによると、「大変な朝を乗り越えた後のご褒美」として、しっかりとお昼寝を楽しんだそうです。パイプから解放されたジョンは、再び家族に囲まれ、安心した様子を見せているとのこと。

ジョンのユニークな名前の由来は謎のままですが、確かなことは、彼女の物語が関わったすべての人々に笑顔と感動を届けたということです。この出来事は、動物を愛する人々にとって忘れられない一日となりました。
 

このレポートはEpoch Timesスタッフが寄稿しました

（翻訳編集　華山律）