日本の栃木県出身の箱石シツイさん(108歳)は、現在も理容師として働き続けています。3月5日、彼女は「世界最高齢の理容師」としてギネス世界記録に正式に認定されました。
報道によると、栃木県那珂川町で理容店を経営している箱石さんは、108歳と115日の年齡で、世界最年長の女性理容師としてギネス世界記録に認定されました。3月5日の午前10時半頃、地元の体育館でギネス認定員が証書を授与しました。多くの常連客や近隣住民もお祝いに駆けつけました。
証書を受け取る際に同席した81歳の長男、箱石英政さんは「母は小柄ですが、本当にすごいです。理容という技術を一生懸命に続けてきました」と話しました。
箱石さんは感動しながら「健康な体を与えてくれた両親に感謝します。今日は本当に嬉しいです」と述べました。
箱石さんの理容師としてのキャリアは、第二次世界大戦前に始まり、90年以上続いています。彼女は1916年、農家に生まれ、14歳で東京に上京し、理容師の修行を始めました。4年後には理容師の資格を取得しました。当時は「飛行機頭」や、現在のボブカットに似た短髪が得意で、顧客にとても人気がありました。
22歳で結婚した後、箱石さんは夫と共に東京の新宿区で理容店を経営していました。しかし、夫は戦争中に徴兵され、戦死しました。店も戦争で焼失し、箱石さんは2人の幼い子供を連れて故郷に戻りました。
1953年、彼女は那珂川町で再び理容店を開業し、一人で2人の子供を育てました。現在も月に4〜5人の常連客の髪を切っています。
箱石さんは過去を振り返りながら「若い頃は多くの困難を経験しましたが、この理容店があったからここまで来られたと思います。毎日が喜びと感謝でいっぱいです」と笑顔で話しました。
108歳という高齢にもかかわらず、箱石さんはまだ元気に過ごしています。104歳だった2021年には東京オリンピックの聖火ランナーも務めました。現在は膝の痛みで長時間の立ち仕事が難しくなりましたが、常連客からの電話があれば店に駆けつけ、熟練の技で髪を切り続けています。
箱石さんは「何人かのお客さんが遠くから来てくれるので、できる限りサービスを続けたいです。できれば110歳まで頑張りたいです」と、意気込みを語っています。
大正、昭和、平成、令和と4つの時代を生き抜いた箱石さん。長寿の秘訣について問われた彼女は「毎朝体操をして、1日1000歩以上歩きます。食事は野菜中心で、薄味の健康的な食事を心がけています。でも一番大切なのは、『お客さんと楽しく話をすること』です」と笑顔で語りました。
(翻訳編集 里見雨禾)
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