心血管を守り、心臓の健康を維持することは、命と全身の健康にとって極めて重要です。食事、ツボ押し、簡単な運動を通じて、心臓を守り、心血管疾患を予防することができます。
心臓発作や脳卒中などの心血管疾患は、多くの場合、生命を脅かします。世界のデータを含めた、アメリカの「2024年心臓病・脳卒中統計データ」によると、1921年以降、心臓病は常に米国の死因第1位となっています。昨年、心臓病と脳卒中による死亡者数は合計86.8万人に達し、がんおよび慢性下気道疾患による死亡者数の合計75.5万人を上回りました。アメリカでは、平均して34秒ごとに1人が心血管疾患で命を落としています。
同時に、冠動脈疾患、心不全、脳卒中、高血圧などの心血管疾患の発症率も非常に高く、アメリカでは20歳以上の成人約1億3,000万人(49%)が何らかの心血管疾患を抱えています。
心血管疾患の対策と予防には、医師の指示に従って薬を服用することに加え、まず心臓や血管を守るのに役立つ食材を取り入れることが重要です。
動脈硬化を防ぐ!血管を浄化する3つの食品
以下の3つの食材は美味しいだけでなく、血管を浄化し、動脈硬化を防ぐ効果もあります。
- アブラナ科の野菜
ブロッコリー、キャベツ、チンゲン菜などの野菜を毎日200g以上摂取することで、血管壁の厚さを減少させ、動脈硬化のリスクが軽減することが研究で分かっています。
- 魚類
特にサバはオメガ-3脂肪酸が豊富で、特にエイコサペンタエン酸(EPA)が含まれています。これにより血管の健康をサポートし、血栓を防ぐのに役立ちます。
- 果物
特にリンゴ、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類には、豊富なペクチンが含まれています。ペクチンは植物性の可溶性繊維で、血液中の悪玉コレステロール(LDL-C)を減少させる働きがあります。研究によると、1日あたり93g以上の果物(リンゴ約1個分)または25g以上の可溶性繊維を摂取することが、血管壁の厚さを減少させ、動脈硬化のリスクを軽減出来る事が明らかになりました。
以前、アメリカ国立心肺血液研究所の「家庭心臓研究」における4,466名の被験者を対象とした研究では、毎日大量の果物と野菜を摂取している人々の血清中の低密度リポタンパク質(LDL)濃度が最も減少したことが明らかになりました。
「一日一個のリンゴ、医者いらず」という言葉には一定の理があると言えます。リンゴの摂取と死亡リスクに関する研究によると、毎日1個のリンゴ(100g以上)を食べることで、心血管疾患やがんによる死亡リスクが大幅に減少することが明らかになりました。これは、リンゴが栄養豊富な果物であり、重大な疾患の予防に一定の保護作用があることを示しています。
心臓の健康を3つの視点からチェック
中国の古典『黄帝内経』には「心、その華は面にあり」とあります。これは、顔色から心臓の健康状態を読み取ることができるという意味です。中医学では、顔色、唇の色、耳たぶの状態を通じて、心臓の健康状態を判断することが一般的です。
- 顔色
顔色が赤い場合は高血圧の可能性があり、顔色が青白い場合は貧血や低血圧の可能性があります。また、顔色がチアノーゼの場合は血液の滞りがあるかもしれません。
- 唇の色
唇が青紫色をしている場合、心臓に問題がある可能性があります。
- 耳たぶ
耳たぶにシワがある場合、心血管の状態が良くないことを示しています。シワが深いほど、心血管の状態がさらに悪くなる可能性があり、早急に医師の診察を受けることが勧められます。
不整脈対策に、2つのツボで心をケア
時々、何の前触れもなく心臓が急にドキドキしたり、心拍が速くなったり遅くなったり、動悸や胸痛が現れることがあります。ツボ押しは、これらの症状を効果的に改善し、心臓を守るのに役立ちます。
2つのツボを紹介します。一つは手に、もう一つは足にあります。心悸や心臓の乱れを感じた時に、これらのツボを単独または同時に押すことで、症状を緩和できます。
1.内関
手首から3本の横指分上に位置し、2本の筋の間にあります。内関のツボを押すことで、胸痛や不整脈を緩和し、心血管疾患の予防にも効果があります。胸の圧迫感、呼吸困難、低血圧、心臓の問題がある人や妊婦もこのツボを押すと効果があります。また、このツボは嘔吐を止める効果もあります。

2.公孫
足の裏側、第一中足骨の基部の前下方に位置します。中医学では、「内関と公孫で胃、心、胸を治す」と言われており、内関と公孫を一緒に押すことで、胃、心臓、胸の不調を緩和することができます。

ただし、心悸、胸痛、息切れ、疲労感などの症状がある場合、それは心臓病の前兆である可能性が高いため、医師の診察を受けることをお勧めします。
血管が若返る!1日3分のその場ジョギング法
45歳から50歳の人々で、以前よりも疲れやすく、腰や背中の痛みがひどくなることがよくあります。特に女性は更年期に入ると、おおよそ49歳頃から心血管疾患のリスクが大幅に増加します。これは、心臓病の予防に役立つエストロゲンが減少するためです。
日本の医師・池谷敏郎氏によって開発された運動を紹介します。この運動は、血管を若返らせ、動脈硬化や心筋梗塞を予防する効果があります。
- 小腹を引き締め、肩と腕をリラックスさせます。
- つま先を上げ、全身をリラックスさせて、1分間その場で軽くジョギングします。
※つま先を上げるのが難しい人は、通常のジョギングしても構いません。
- 1分間走った後、ゆっくりと止まり、再びその場で30秒間歩きます。その際、腕を自然に振りながら歩きましょう。
毎日3回行い、空腹時に行うと最も効果的です。食後はできるだけ避けましょう。この運動は血液循環を改善し、血管の年齢を若返らせます。もし年齢が高い、または膝関節があまり良くない場合、この運動は非常に効果的です。
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