グーグルの投票リマインダー 選択的表示で数百万票を変えた可能性 米議員らが問題視

2020/11/08
更新: 2020/11/08

グーグルが同社の検索プラットフォーム上で選挙前の投票リマインダーのメッセージを民主党が優位になるように操作し、「数百万票」を変えた可能性がある。この疑惑について、共和党の上院議員3人が、グーグルの最高経営責任者(CEO)に回答するよう求めた。

共和党上院議員のロン・ジョンソン氏(ウィスコンシン州)、テッド・クルーズ氏(テキサス州)、マイク・リー氏(ユタ州) は、グーグルのCEO、サンダー・ピチャイ氏 に宛てた書簡(pdf)の中で、ある選挙監視プロジェクトによると、グーグルは投票日の数日前から、投票を呼びかけるメッセージをリベラル派にのみ表示し、保守派には表示しなかったと主張している。

議員らは11月4日、米国行動研究技術研究所の上級研究心理学者であるロバート・エプスティーン博士から、この選挙に関して同博士が行った実地調査の結果について知らされたと書簡に書いた。

上院議員らによるとエプスティーン氏は、「これまでのところ最も憂慮すべき調査結果の1つは、10月26日月曜日(私たちのシステムが完全に作動した日)から10月29日木曜日の間、リベラル派のフィールドエージェントたちだけにグーグルのホームページ上で投票リマインダーが表示されたということだ。保守派のエージェントにはリマインダーが1つも表示されなかった」と述べたという。

エプスティーン氏は議員らに、「この選択的表示が全米で行われていたとしたら、何百万という票を変えた可能性がある。理由の1つとして、グーグルのホームページが米国では1日に5億回閲覧されていることがあげられる」と述べ、グーグルは「この不正操作を投票日の4日前に」やめたと付け加えた。

ピチャイ氏は最近、下院司法委員会で、グーグルは「政治的に何かをどちらかに傾けることはしない。それは私たちの基本的な価値観に反している」と証言している。上院議員らは、この調査結果はピチャイ氏の証言に反すると主張した。彼らはまた、ジョンソン氏とリー氏の追加の書簡で、「グーグルは、検索を含むいかなるサービスにおいても、特定の政治的見解を促進するための変更をしていない。そして来るべき2020年の大統領選挙でそうすることもない」というピチャイ氏の発言を引用した。

議員らはエプスティーン氏の発言に基づいて、グーグルは「政治的にどちらかに傾けることはしない」というピチャイ氏の主張は偽りであると結論づけ、11月12日までに説明するよう求めた。

グーグルの広報担当者にコメントを求めたが、すぐに回答は得られなかった。

エプスティーン氏は昨年、大紀元英字版の番組「米国の思想リーダー(American Thought Leaders)」のインタビューで、グーグルやフェイスブックのような大手テクノロジー企業が、ユーザーの態度や考え、そして潜在的に票まで変えるために使える手法について語った。エプスティーン氏はインタビューの中で、グーグルが2018年の中間選挙で表示した「投票しよう」のリマインダーの影響について、彼が行った研究を話した。彼は、グーグルユーザーの人口統計の分布を考えると、政治的所属に関係なくすべてのユーザーにリマインダーを表示した場合、民主党支持票が80万票増えただろうと結論付けた。

しかし、もしグーグルが「投票しよう」のリマインダーを選択的に「民主党や左傾寄りの人たちだけに表示すれば、影響はより大きなものになる」と彼は指摘した。

「極端な場合、共和党と比べて民主党に460万票以上多くの票を与えるだろう」とエプスティーン氏は述べた。

(大紀元日本ウェブ編集部)