中国北京市延慶区の分譲マンションを購入した市民はこのほど、当局に手抜き工事を訴えた。問題のマンションを視察した区政府の担当者と開発業者が一時、故障が起きたエレベーターに閉じ込められるというハプニングが起きた。
購入者によると、昨年12月28日、デベロッパーの中交地産と富力集団から、延慶区にある新しい集合住宅団地「中交富力雅郡」の分譲住宅の引き渡しを始めるという通知を受け取り、購入者らは30日から新住宅の様子を見に行った。しかし、水漏れや壁のひび割れなど多くの欠陥を見つけたという。
同分譲物件の販売価格は1平方メートルあたり1万8000元(約29万2141円)。全戸数は2506戸だという。
購入者らは開発業者にクレームを訴えたが、解決に至らなかったため、区政府に陳情し始めた。
購入者団体、「2500戸業主心声(2500戸購入者の心の声)」は、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」に投稿し、2月4日、購入者らは延慶区政府の陳情窓口で、欠陥住宅問題に抗議したと明らかにした。
投稿によれば、購入者らが区政府で陳情した後、当日、区政府の住宅管理部門の幹部と開発業者の責任者は購入者とともに、住宅を視察した。この時、区の幹部らがマンションの9階に行くために、エレベーターを利用した。しかし、故障でエレベーターが1階と2階のフロアの間で停止し、幹部らは約30分間エレベーターの中に閉じ込められた。
これを見て、購入者らは「お天道様もわれわれの側についた」「エレベーターに閉じ込められた開発業者の責任者と区政府の幹部は何を思っただろうか」とコメントした。
「2500戸業主心声」は微博に、欠陥箇所の映像も投稿している。ある動画には、購入者が手で部屋のドアの枠を簡単に外した様子が映っている。別の映像では、壁の内はセメントではなく、普通の土であった。
(翻訳編集・張哲)
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