日本でもお馴染みの「徳」という文字は、中国語の「德」(“心”の上に、“一”がある)に由来します。道徳、徳の高い人、というようによく使われます。「德」のぎょうにんべん「彳」は、歩行、脚という象形文字に由来し、人の正しい歩み、行いなどの意味合いを含みます。
右側は、4つの文字“十目一心”からなり、“一”は、陰陽の働きによって世界が分けられ、宇宙が創造される前の混沌としたひとつの世界を表しています。
“十”は、“完全、完璧”という意味合いを持ち、また完璧な生命として“神”を表します。従って、“十目一心”は、“神が人の心を見ている”という意味を内包しているのです。
古代中国では、人々の間で「徳を積む」という言い方がありました。道徳を守り、行いが善い人は「徳」が高く、それが即ち死後の行き先を決めるという考え方です。人間の一生の中で、その行いがよければ、多くの徳を積み、来世はよい人生が待っていますが、その行いが悪ければ来世はつらい人生になると信じられていました。
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