れんこんで心肺をいたわる!秋を迎える養生餃子レシピ

晩夏から初にかけて、中医学では自然界の火の気が最も強くなり、金の気が生じ始めとされる。火の気は心臓と関係しており、心臓が過熱するとその熱がや頭に向かい、不安や不眠を引き起こすことがあります。

また、肺は火に弱いため、過熱されると毛穴を開いて汗をかくことで体を冷やそうとします。秋になると毛穴が引き締まり、肺の熱がこもりやすくなります。この熱をうまく排出できないと、肺に問題が生じやすくなります。

したがって、晩夏から初秋にかけて肺をしっかりとケアしないと、秋になってからさまざまな肺の炎症を引き起こしやすくなります。この時期には、心臓と肺をケアし、心の熱を鎮め、肺の熱を取り除き、潤すことが重要です。

そのため、古代の人々はれんこんと麦を使って心肺を養っていました。れんこんは心の熱を冷まし、肺を潤し、血行を良くする効果があります。一方、小麦は睡眠をサポートすることが期待されます。これらを組み合わせて作るれんこん餃子は、心も肺もケアしてくれるでしょう。

作り方を紹介します。
 

れんこん餃子レシピ

<材料(4人分)>
・れんこん:200グラム
・豚ひき肉:200グラム
・にんじん:50グラム
・椎茸:50グラム(好みで省略可)
・生姜:10グラム
・ネギ:20グラム
・塩:5グラム
・醤油:大さじ1杯
・ごま油:小さじ2杯
・餃子の皮:約40〜50枚
これらの材料で約40〜50個の餃子が作れ、4人分に適しています。

<作り方>
食材の準備:
1.れんこんは洗って皮をむき、すりおろすかミキサーにかけます。れんこんはほんのりとした甘みがあり、でんぷんを含むため、肉餡を滑らかで美味しくし、弾力を与えます。
2.にんじんは洗って皮をむき、細切りにしてからみじん切りにします。
3.椎茸は洗って軸を取り、細切りにしてからみじん切りにします。
4.生姜とネギもみじん切りにします。

餡を作る
1.上記の全ての食材を大きなボウルに入れます。
2.適量の塩、醤油、ごま油を加えて均一に混ぜ、餃子の餡を作ります。混ぜる際には、時計回りに混ぜて、肉餡に弾力を持たせます。これにより、食感が良くなります。

餃子の包み方
餃子の皮を1枚取り、適量の餡を中央に置きます。縁に少量の水を塗り、皮を半分に折って縁を指でしっかりと閉じます。

餃子の茹で方
包んだ餃子を沸騰したお湯に入れ、餃子が浮いてきたらさらに3〜5分茹で、餃子が完全に火が通るまで茹でます。

おいしい食べ方
茹で上がったれんこん餃子はそのまま食べることもできますし、酢やラー油を添えて食べるとさらに美味しくいただけます。

ぜひ試してみてください。
 

中医学における健康効果

 

れんこん

れんこん(Shutterstock)

 

れんこんは体を冷やす作用があり、心臓や胃、消化器官に良いとされています。中医学では心臓が血流管理していると考えられており、れんこんは心臓の熱を冷ます効果があると言われます。そのため、血液中の余分な熱や毒を取り除き、鼻血や咳、胃の出血などの症状を和らげる助けになるかもしれません。
また、心臓の熱が取れることで肺も元気になり、れんこんは肺を潤し、熱を冷ます効果が期待されます。心臓と肺が落ち着くことで、リラックスしてよく眠れるようになるとも言われています。
さらに、れんこんは血液の流れを良くし、血管の病気の予防にも役立つとされています。特に血栓や脳梗塞の予防に効果的だと言われます。女性がれんこんを食べると、血行が良くなり、美肌効果も期待でき、肌が潤い、ニキビや生理痛の緩和にもつながると言われます。
 

豚肉

豚肉は体力をつけ、消化器官や腎臓に良いとされています。体の虚弱を改善し、全身の肌や臓器を潤す効果が期待されます。また、体内の余分な熱を取り除き、暑さを和らげる作用もあると言われます。
 

小麦粉(餃子の皮)

小麦粉は消化器官や肝臓、心臓に良いとされています。消化を助け、気持ちを落ち着かせる効果があると言われます。これにより、焦りや不安を和らげ、睡眠の質を改善することが期待できます。

現代人はパンなどの小麦製品を好みますが、これは体が緊張やストレスを和らげるために小麦を求めているからかもしれません。ただし、パンには糖分や脂肪、塩分が多いので、過剰摂取は避けましょう。手作りの餃子の皮を使うことで、添加物を避けて健康的に楽しむことができます。
 

にんじん

にんじんは肺や消化器官に良いとされています。肺の機能を強化し、消化を助ける効果があると言われます。にんじんはビタミンAが豊富で、目や肌にも良いとされています。
 

椎茸(しいたけ)

しいたけ(Shutterstock)

しいたけは消化器官に良いとされ、免疫力を高め、消化を助ける効果が期待されます。また、代謝を促進し、全体的な健康をサポートすると言われます。
 

生姜(しょうが)

しょうがは肺や消化器官に良いとされ、体を温め、消化を助ける効果があるとされています。これにより、胃腸の調子が良くなると言われます。
 

ネギ

 

ネギは血液の循環を良くし、体を温め、食欲を増進させる効果が期待されています。また、肺の余分な熱を解消し、尿の出を良くする効果があるとも言われます。

れんこん養生餃子

れんこん餃子は、体の余分な熱を取り除き、心臓と肺を保護し、消化を助け、気血を補う効果が期待されます。また、低カロリーで食物繊維が豊富ですので、多めに作って冷凍保存すれば、いつでも好きな時に食べられます。

 

(翻訳編集 華山律)

白玉煕
文化面担当の編集者。中国の古典的な医療や漢方に深い見識があり、『黄帝内経』や『傷寒論』、『神農本草経』などの古文書を研究している。人体は小さな宇宙であるという中国古来の理論に基づき、漢方の奥深さをわかりやすく伝えている。