専門家に聞く、長持ちするジーンズを買うための5つのヒント

ブルージーンズはアメリカの象徴です。無骨な作業着として謙虚に生まれたジーンズは、アメリカだけでなく世界中の文化に影響を与え、毎日の定番の服装となりました。ジーンズは耐久性と多用途性で知られており、良いものなら何年も、あるいは何十年も穿き続けることができます。

しかし、すべてのジーンズが同じように作られているわけではありません。このガイドは、その遺産にふさわしい一本を見つけるための参考になります。
 

生地の組成をチェックする

伝統的に、ジーンズはデニムで作られています。デニムは綿100%の生地で、独特の綾織が特徴です。しかし、最近では柔軟性と伸縮性を持たせるために、ライクラやスパンデックスが加えられていることが一般的です。

そのため、新しいジーンズを購入する際には、まず化学繊維の含有量に注意する必要があります。「良いジーンズは、少なくとも98%がコットンで、穿き心地のためにエラスタンが少し混ざっているはずです。化学繊維の割合が高いジーンズは早く擦り切れる傾向があるので避けましょう」と、婦人服ブティックBlue Bungalowファッション・スタイリスト代表、サフラン・キングさんは言います。
 

●重めのものを選ぶ

ロール状のジーンズ生地(Shutterstock)

 

次に、デニムの重さにも注目してください。デニムの重さは1平方メートルあたりのグラムで表されます。少なくとも400グラムから540グラムのデニムを選ぶと良いでしょう。重いデニムは一般的に長持ちします。ラベルに重さの表記があるので、重めのデニムを選ぶのがおすすめです。
 

●ジーンズの耐久性を支える要素―タイトシームとリベットの役割

デニムの織り目はジーンズの耐久性を高める主な要素ですが、縫い目とリベットも重要です。メンズウェア専門ブランドTaperedの最高経営責任者(CEO)であるスコット・リーベンバーグ氏は「職人技が最も重要なところです。縫い目はしっかりしていて、均一で、ほつれがないことが大切です。股や太ももの内側など、大きなストレスがかかる部分は特に注意してください」と述べています。

リベットは、150年以上前に象徴的な「ブルージーンズ」の発明を象徴する付加的な要素で、特筆に値します。1870年頃、ネバダ州リノの仕立て屋ジェイコブ・デイビスさんが、ポケットの角とボタンフライの付け根に補強用の金属リベットを付ける方法を考案しました。この発明は大成功を収め、デイビスさんはデニムのサプライヤーであったリーバイ・ストラウスさんと提携し、その後の歴史を作りました。

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リベットは小さなディテールのように見えるかもしれないが、ジーンズの耐久性にとって非常に重要(Essl /Shutterstock)

 

●濃い色合いを選ぶ

ジーンズの色も耐久性の目安になります。コスチュームデザイナー、パーソナルスタイリスト、Capsule Closet Stylistの創設者であるミシェル・バレットさんによると、色合いが薄いものは生地がより重く処理されていることが多く、すでに生地を多少傷めている可能性があるため、濃い色合いにこだわることを推奨しています。

濃い色合いを選ぶ(Shutterstock)

 

●生デニムかセルビッチデニムを選ぶ

さらに高い耐久性を求めるなら、「生デニムやセルビッチデニムへの投資を検討してみてください。これらのタイプは耐久性に優れ、時間の経過とともに美しく経年変化することが多いのです」とキングさんは述べています。

生デニム

デニム愛好家の中には、特に耐久性の点で生デニムが最高だと主張する人もいます。生デニムは「プレウォッシュ」工程を経ていないため、洗濯によるダメージが少なく、長持ちします。ただし、硬く、最初の洗濯で最大10%縮む可能性があるので、サイズ選びには注意が必要です。

セルビッチデニム

「セルビッチ」は「セルフ・エッジ」に由来し、デニム生地の織り方を指します。セルビッチ・デニムは旧式のシャトル織機で織られ、追加の仕上げ加工を必要としません。これが耐久性に優れている理由の一つです。

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 セルビッジデニムは真の職人技の証(Shutterstock)
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生デニムは着用者独自の色褪せ模様になる(Shutterstock)

 

何から始める?

リーバイスの501スタイルやバックメイソンなど、伝統的な技術で製造されたジーンズがおすすめです。

穿くたびに洗わない

ジーンズのメンテナンスに関しては、必要なときだけ洗うべきだというのが専門家の意見です。洗濯の頻度を減らすことでジーンズの寿命を延ばすことができます。

乾燥機を使わない

乾燥するときは自然乾燥が最適です。乾燥機の高温はジーンズを縮ませるので、吊るして乾かすか、平らにして干すことが推奨されています。

乾燥するときは自然乾燥が最適(Shutterstock)

 

(翻訳編集 呉安誠)