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女性のツボ健康法

女性が押すべき・避けるべきツボ ― 目の健康と若々しさを保つ方法

人体には多くのツボがあり、その働きにはまだ多くの神秘が隠されています。特に女性にとって、一部のツボは健康や長寿、老化の抑制に関係するだけでなく、生殖機能にも影響を与える可能性があります。

この記事では、女性の健康維持に役立つツボと、押してはいけないツボについて詳しく解説します。どのツボを刺激すると良いのか、またどのツボには注意すべきかを理解し、正しいツボ押しを実践することで、健康と美しさを保つ方法を学びましょう。
 

2つのツボを押して若々しく ― 健康と美容をサポート

日常的に以下の2つのツボをマッサージすると、若々しさを保ち、健康全般の向上に役立ちます。

養老(ようろう)

年齢を重ねると、多くの女性が老眼に悩まされます。養老は、目の疲れを和らげ、老化を遅らせるのに効果的なツボです。定期的に刺激することで、目の血流が促進され、視覚疲労が軽減され、老眼の進行を遅らせることが期待できます。

養老は、「却穴(きゃくけつ)」と呼ばれるツボの一つで、各経絡に存在し、急性症状を和らげる働きがあります。このツボは、手の甲、手首の横じわから約3㎝下の尺骨と橈骨の間のくぼみに位置しています。

養老のつぼ(健康1+1)

 

足三里(あしさんり)

足三里は、体の健康維持に重要なツボで、男女を問わず体を強くする効果があるとされています。場所は、膝の外側のくぼみ(外膝眼)から指4本分下の位置になります。

足三里のツボ(大紀元)

このツボは、女性の生殖機能の調整に役立ち、子宮の健康を促進し、月経を整える効果が期待できます。また、血流を改善することで、肌にハリとツヤを与える働きもあります。さらに、更年期の不調を和らげ、健康を維持するための長寿のツボでもあります。

中医学では、「気」と「血」は人体の生命活動を支える基本的な要素であり、経絡を通じて全身に巡ると考えられています。そして、ツボは経絡上の重要なポイントであり、適切に刺激することで、さまざまな健康効果が得られるとされています。

研究によると、足三里に微弱な電流を流す電気鍼を施すと、脳下垂体で「P物質」(神経伝達や消化機能の調整に関与する重要なペプチド)の合成が大幅に増加し、血液中の濃度も上昇することが確認されています。これにより、身体の生理的・病理的な調整機能が活性化する可能性が示されています。

 

楽観主義は免疫力を高める

楽観的な感情は、気分を明るくするだけでなく、免疫力も高めます。

研究によると、楽観的な考え方は、ストレスによる炎症の増加を抑え、急性ストレスへの適応力を高めることで健康を促進するとされています。

2024年9月にハーバード大学が実施した研究では、楽観的で人生の目標を持っている人は、免疫機能の老化がより抑えられることが明らかになりました。

多くの病気は、感情のコントロールができないことと関係しています。中医学では「七情内傷」という概念があり、感情の乱れが内臓の健康に直接影響を与えるとされています。

そのため、心の安定を保つことが健康維持にとって極めて重要だと考えられています。

 

ストレスを和らげ、睡眠を助けるツボ

不安や緊張を感じるときは、手首の小指側と手のひらの横線にある神門のツボをマッサージするといいでしょう。数分間押すと、緊張が効果的に緩和され、動悸や胸の圧迫感などが改善し、眠りにつくのにも役立ちます。

神門のツボ(大紀元)

 

妊婦が避けるべき2つのツボ

妊娠中の女性にとって、刺激を避けるべきツボが2つあります。それが「合谷(ごうこく)」と「三陰交(さんいんこう)」です。

合谷(ごうこく)

合谷は、手の甲の親指と人差し指の骨の分かれ目あたりのくぼみにあります。このツボを押すと子宮の収縮が促され、流産や早産のリスクを高める可能性があるため、妊婦は特に注意が必要です。妊娠中の家族がいる場合、このツボへの刺激を避けるよう気をつけましょう。

合谷のツボ(大紀元)

 

三陰交(さんいんこう)

三陰交は、すねの内側、内くるぶしから指4本分上にあるツボです。このツボも子宮の収縮を促す作用があるため、妊娠中の女性にとっては危険とされています。

三陰交のツボ(大紀元)

もし誤ってこれらのツボを押してしまった場合は、すぐに休んで体調を観察しましょう。腹痛や出血などの異常が見られた場合は、速やかに医師の診察を受けることをおすすめします。

 

このツボを押すと、一生妊娠できなくなる恐れも

石門(せきもん)は、女性にとって特に重要なツボであり、鍼灸やマッサージを行う際には十分な注意が必要です。特に、妊娠を希望している女性は、このツボを刺激しないように気をつけるべきとされています。石門の位置は、おへその下、指3本分ほどの場所にあります。

石門のツボ(胡乃文開講)

中医学の古典『鍼灸大成』には、「石門、針灸すべからず。女子、終身孕(はら)まざる」と記されており、石門への鍼刺激や過度なマッサージは、子宮や卵巣の気血の流れを乱し、月経不順や不妊を引き起こす可能性があるとされています。

石門は、その名の通り「門」と呼ばれ、人体の気血が流れる重要な通路を意味します。このツボは、女性の生殖機能や排泄機能と深く関わっており、気血の流れを調整する働きがあります。しかし、鍼や指圧でこのツボを刺激すると、月経が乱れたり、婦人科系の不調を引き起こす可能性があるため、特に妊活中の女性は、石門への刺激を避け、適切なケアを心がけることが大切です。

中医学では、多くのツボの名称に深い意味が込められています。たとえば、「門」は気血の流れをコントロールする通路、「戸」は気血を守る防御の役割、「関」は気と血の流れの重要な節点です。こうしたツボの名称の由来を理解することで、人体の機能や仕組みをより深く知ることができます。

以上のことから、女性は日頃からツボのケアを意識し、特に妊娠を希望する人や妊娠中の人は、不適切なツボ刺激を避けるようにすることが大切です。正しいケアを心がけることで、健康で活力のある体を維持しましょう。

(翻訳 華山律)

王賀
胡乃文
台湾台北市にある上海同徳堂の伝統中国医学医師。カリフォルニア州サニーベールのNine Star University of Health sciencesの教授であり、また、スタンフォード研究所で生命科学の研究員としての経験を持つ。20年以上の臨床経験を通じて、14万人以上の患者を治療。中医学を用いて世界で5人目の悪性黒色腫患者を治癒させたことで名を馳せる。現在、登録者数70万人を超えるYouTubeの健康番組を主宰。また、オーストラリアや北米などで開催されている健康とウェルネスに関する人気のロードショーでも知られている。