羽林翼:《九評》と脱党のニュース価値

【大紀元日本5月31日】本文はニュース価値の角度から、大紀元紙の『九評共産党(共産党についての九つの論評)』(以下、『九評』)と、『九評』が引き金となり誘発した脱党ブームに対して認識を述べるものである。メディア「大紀元時報」が2004年末にシリーズ社説『九評』を発表したため、大規模な脱党ブームが誘発されて以来、私はずっと世界の各ニュースメディアが『九評』と脱党に対する関心度を見ている。この重大事件のニュース価値から見ると、世界のメディア、特に各国の主流メディアの注意力を引かない理由はない。ここに言う主流メディアは、主に国家性質のあるメディアを指している。これらのメディアは世界で強大な影響力の基礎を持っていて、彼らの報道は往々にして世界の多くの人が重要な情報を獲得する出所になる。

しかし、今まで、主流メディアが沈黙を打開して、『九評』が誘発した170万の中国人の脱党事件に対して、関心を持っているのは多くない。どうしてこんなに重大なニュース事件は主流メディアの「注目」を引き起こすことができないのか?まさかそのニュース価値と意義はあまり重大ではないためなのか?マスコミはつまらない笑いを取るための「ニュースとは言えないニュース」を報道することができるのに、邪悪な中共を脱退すると言った重大、厳粛、偉大な歴史的意義を持つ事件を見て見ぬふりをして聞き流すのか?

まず大紀元『九評』の持つ大きなニュース価値を見てみよう。『九評』シリーズ社説の発表時間は2004年11月19日から2004年12月4日まで。「九篇」の文章しかないが、しかしこの『九評』が有史以来、初めて中共に対して非情な批判を行った。中共の邪悪な本質を完全に、徹底的に暴露し、人々に中共の成立からマルクス・レーニンの邪教に注ぎ込まれた特徴を認識させた。その特徴は中共の改造を通して、“中国独自”の持つ「邪、騙、煽、闘、奪、痞、間、滅、控(コントロール)」である。特に『九評』は、更に多くの依然として中共の独裁、酷使制度の下に生活している人々に目覚めさせた。歴史と現実はすでに証明したが、私達が中共の本質に対する認識は、表面の浅い認識だけに止まる時、私達は中共に対する幻想は依然として存在している。いつも中共がだんだんと「良くなって行く、善に向っていく」だろうと思う。まさにこのような誤った浅薄な認識があるため、中共に絶えず民族の悲劇を造らせる口実を提供している。『九評』が中共に対する認識は、事実を基づいての深い認識である。それはマクロに体現しているだけではなくて、ミクロにも体現している。すべてを超越する理論性の認識である。

数十年来、多くの専門家、学者、民主人士は中共に対して批判を行って、その上多くの著作を書いたが、これらの大多数は理論性のものに基づく著作なので、普通の中国人民は分からない。しかし、『九評』はきわめて分かりやすい言語で中共の本質を表した。これはどうして『九評』が大迫力を果たせた原因である。私は一部の“民主人士”が『九評』に対する“冷淡な態度”をいい加減に同意することはできない。彼らが『九評』の批判はとても過激的(実際には徹底的だ)だと思い、彼ら(あるいは彼女達)がまだ中共に対して、残されたわずかな幻想及び「曖昧」の心理状態に影響を与えるから。『九評』は人々に中共の邪悪な本質を認識させた後に、必ず徹底的に中共に対するすべての実際にそぐわない幻想を放棄しなければならない。『九評』の独特な意義と重大な作用だけからみれば、『九評』は大きなニュース価値を持っていて、それはすべてのメディアに注目されることに値する。半年来、大紀元などのメディアの努力を通して、『九評』は すでに広く人に知られていた。そのニュース価値はもっと多くのメディアに受け入れられつつある。

『九評』の独特な作用と意義は、それがもたらした直接的な結果として、脱党を誘発した。 現在まで、すでに170万以上の人々が中共及び関連組織から退出した。即ち、中国共産党、中国共産主義青年団、中国少年先鋒隊から退出する。このような脱党ブームが現れて、これは“六四大殺戮”という事件に誘因になって、人々が公然と脱党を声明した後に、16年来初めて最も規模のある脱党である。中共のファシズム的な独裁政権は、暴力とうそで政権を奪い取って、50年間政権を維持し、中国を統治して以来、中国では6千万~8千万人は非自然死亡の代価を払った。反右派、三反五反、大躍進、文革、六四から法輪功の弾圧まで、毎回の運動はみな中共統治の残虐さを顕した。中共の独裁政権が国家の暴力機器をコントロールしているため、軍隊、警察といった暴力の道具は、奴隷のように中共の独断政権に「忠誠を尽くす」だけで、民主的な国家のように中立を守るわけではない。

そのため、このような暴力の血生臭さに満ちた中国では、民主運動、維権運動など、中共の独裁専制に反対する運動は、圧倒的大多数が中共の専制に弾圧され、芽生えた時点で消滅させられた。中共の数十年来の残酷な統治はすでに人民に恐れさせている。人々は動乱を恐れる。多くの人は中国が平和的な転覆を通して非共産党の社会に移行するように望むのではないか?特に一部分の西側諸国は更にこのように期待している。『九評』の誘発した脱党ブームは「平和的に移行する方式」である。今、世界の各国政府とメディアに聞きたいが、どうしてこのような平和的な移行に対して、積極的な反応を出していないのか?中共の暴威に屈するため、 自由な世界として堅持すべき原則と立場を放棄してしまうわけにはいかない。世界の主流メディアはみな勇敢に立ち上がって、世界の人民にこのような重大なニュース――「中共の政権は『九評』と脱党ブームのため徐々に解体されている」を伝えれば、全世界の人々は流血のない政権変更が、すでに始まったと分かるようにになる。

脱党という現在進行形の重大なニュース事件は、『九評』と綿密に関連している。それは直接中共統治の合法性に挑んでいる。『九評』を読んだ人は、中共の党員であるかどうかに関わらず、多少なりとも人心を揺り動かすことがある。中共やその関連組織を脱退して、心の解脱を求めるのは、すでに一種の自らを救う方式になった。脱党者は各業種の人もいるし、国内外にもいる。一部分の人はなんらかの理由から偽名を使って脱党声明を発表したが、こうしたことでも彼らは内心からすでに中共思想の毒害から離れたのだ。名前は人間にとってただひとつのものであるがゆえに、まさにこの点において、多くの人は脱党の真実性を疑っている。ダイナミックネット会社が脱党サイト訪問者のIP所在地の分布情況を分析したところによると、大部分は中国大陸からきたのであることが判明した。その上、音声、ファックスなどもある。ネットスパイによるウェブサイト上での破壊活動は避けられないが、そうした悪意の誹謗声明は統計されていない。実名で「三退声明」(三退は中国共産党、中国共産主義青年団、中国少年先鋒隊を離脱すること)を発表するの人はたくさんいる。有名な人物もいる。そうしたことから、脱党の真実性、信頼度を否定することは間違いであると言える。

世界の主流メデイアによる『九評』と脱党に対する関心度は、ある種の意義からそれら各自の利益立場を表している。その中には、『九評』と脱党を非常に重視をしているところもある。例えば、台湾地区。そこでは、『九評』と脱党はすでに津々浦々に知れ渡っているかもしれない。李登輝氏、陳水扁氏などの政界人らも、自ら『九評』を読んで、脱党に対して関心を持っている。普通の民衆が『九評』を理解した上、自発的に『九評』を更に多くの人に認識してもらうように働きかけている。これは『九評』が台湾での影響力はとても大きいことを示している。特に台湾で開催した『反国家分裂法』に反対する「3.26大型デモ行進」により、更に『九評』と脱党は注目を集めた。香港では、『九評』と脱党は同様に人々に認められた。中共は八方手を尽くして、正義の声を抑えようとしている。「新唐人テレビ局」に圧力をかけたほか、『香港大紀元時報』に対して印刷停止へ追い込んでいる。これらすべては『九評』と脱党と関係していないとは言えないだろう!雑誌『開放』は香港の有名なメディアであり、最新の5月では、沈黙を破り、『九評』と脱党という重大なニュース事件を報道し、しかも誌上に『九評』の「その一 共産党は何ものなのか」を転載した。大紀元記者・楊舒氏は5月22日報道で「カナダの主流メデイアは170万の中国人の脱党事件に関心を持ち始め、5月21日次から次へと沈黙を破り、170万の中国人の脱党ニュースを報道した。その中にはカナダ最大の通信社であるカナダ通信社、カナダの三大テレビ局の中のカナダテレビ局とグローバルテレビ局、およびトロントの都市テレビ局(City TV)を含む」と報道した。こうしたことから今、沈黙を守っている世界の主流メデイアも最後には、どうしてもこの事実に直面しなければならないことが分かる。

大陸のメディアに対して私達は期待を抱いていない。そこではすべてのメデイアは中共の公器であるので、この重大なニュースを報道するのはあり得ないことだからだ。中共の政権は表面上、『九評』と脱党に対して「気にしていない」ようだが、実際はきわめて恐れている。これは中共の不法な召喚、審問、民主人士、異見者、法輪功学習者に対する軟禁、逮捕、内部で『九評』の伝播と脱党を禁じていることからも見抜くことができる。 中共は脱党の危機と国内の危機を転換するために、反日デモを発動し、『反国家分裂法』を制定した。『九評』はすさまじい勢いで、阻止できない勢いで広まり、益々多くの人が中共の専制から決別することを選んでいる。まもなく「六四」の16周年を迎えるが、その時200 万人が中共とその関連組織から脱退することになる。そのため、今年の「六四」の記念活動は、『九評』と脱党というスポットライトが加わることになる。

『九評』と脱党は、中共を解体する過程を加速している。中国社会の平和的な転換の曙光見えてきた今、私達は十分な心構えを持つべきである。平和的に非共産党の社会に移行させるために、『九評』はすでに偉大な歴史的意義のある第1歩となっている。私達は手を繋いで、恐怖を克服しさえすれば、中共という邪な幽霊の失脚は間近となる。各メディアはもうためらわずに、勇敢に自らの主張を展開すべきである。歴史は永遠に今日私達の行うすべてをしっかりと伝えるだろう。

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