世界は再び鳥インフルエンザの脅威に?

【大紀元日本7月6日】マレーシアのクアラルンプールで開かれている衛生会議で科学者たちは、鳥インフルエンザと人類の戦いが頂点に達しており、伝染病の拡大を防ぐための十分な投資を行う必要性を先進諸国に呼びかけた。BBCニュースが報道した。

会議に出席した研究者たちは、鳥インフルエンザが人間に感染することを防ぐことは可能であるとしながらも、その研究はいつでも人類の負けと出る可能性を秘めていると述べた。WHOは、東アジア諸国は野生鳥類の間で流行っている鳥インフルエンザの蔓延を防止するために全力を尽くしているが、それも先進諸国からの人的、物的援助がなければ望みはないと主張している。

WHO地域スポークスパーソン、ピーター・コーディングリー氏は、鳥インフルエンザに対する先進諸国の対策が遅れていることを懸念し、人間の伝染病に発展すれば、「世界的な経済の損失は計り知れない」と述べ、その被害は2年前のSARSより更に膨大となるだろうと警告を発した。

国連食物農業機構の獣医、ジョゼフ・ドメニック氏は、インフルエンザ患者によく使われる薬、「アマンタジン」が中国で鳥インフルエンザ対策に使われている状況を懸念し、もし人間に感染するようになればその薬物が効かなくなることを指摘した。また今回の会議では、中国、ラオス、ビルマからの情報が乏しく、それら被害を受けた国が正しい情報を提供しなければ被害を更に拡大する恐れがあると指摘された。

現在までに、中国、タイ、ベトナムで55人が鳥インフルエンザにより死亡したという報告が出されている。

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