深セン:腸チフスの集団感染

【大紀元日本7月7日】中国大陸の深センで先日、腸チフスの集団感染が発生した。多数の工場従業員に相次いで腸チフスとパラチフスの病状が現れて、少なくとも3~4人は入院治療を受けている。現地の衛生部門は工場に対して全面的に消毒を実施した。香港衛生署は深圳の情況を把握し、今後も事態の進展を詳細に注意して行くと表明した。

香港衛生署の管轄下の衛生予防センターのスポークスマンは、この事態について次のように指摘した。腸チフスとパラチフスは香港で法定伝染病に属する。今年の前半5ヶ月間に、すでに5例のパラチフスと11例の腸チフスの症例が発生した。個人の予防策としては、食品及び環境衛生に気をつけて、食品を十分に加熱するように注意すべきである。

『香港太陽報』 の報道によると、深セン市龍岡区横岡町六約村の工場数棟で連日衛生管理者により消毒が行われたことが、工場従業員の不安を引き起こした。ある女性従業員の話によれば、工場の従業員全員が消化器伝染病の予防薬物を飲まされているし、すでにこの伝染病によって死者が出ているという噂もある。

横岡町衛生監督所の責任者は、現在の状況について次のように説明した。最近町内の工場の一部労働者に腸チフスとパラチフスの病状が現れた。詳しい情況は、すでに区・市の管理部門に報告した。現在、管理部門の指導に従って必要な予防措置を取っているし、この病気による死亡者はまだ出ていない。ただ3~4人の腸チフス患者が入院治療を受けている。

衛生専門家の見方では、今回の腸チフスの集団発生は、生、或いは半熟のカキなどの水産物を食べたことによるものだと思われている。

伝染病の専門家は、この疾病は腸チフス菌とパラチフス菌によるもので、一部患者は病状がまったくなく、一部の患者は発熱、倦怠、寒気、頭痛、全身筋肉や関節の痛みなどの症状が見られる。パラチフス患者の病状は通常比較的に軽い。しかし時に腸内出血、腸穿孔のような重症もあり、死亡する可能性もあると指摘している。

さらにこの専門家は、この病気の原因について次のように説明した。病原菌は主に汚染された飲用水と食品を通じて感染する。例えば汚染された貝類などの海産物、きれいに洗ってない野菜や果実、消毒不十分の牛乳などは、病原菌伝播の媒体にもなりうる。 

(香港=中央社・盧健輝)

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