人民元切り上げ、世界の市場反応

【大紀元日本7月23日】VOAの報道によると、中国人民銀行(中央銀行)は21日夜、人民元対米ドルの固定為替制度を廃止し、それまでの1ドル=8・2765元から、2%切り上げ、1ドル=8・1100元に設定し、市場需給を基礎とする通貨バスケット制を参考とした管理変動相場制を採用すると発表した。

中国人民銀行は、各営業日の取引終了後に、当日の銀行間為替取引市場で米ドルなど複数通貨の対人民元終値を、次の営業日の取引中間価格にすると決定した。

21日のダウ工業株30種平均は前日比61ドル38セント下げ、ヨーロッパ各株式市場は小幅続伸となった。

21日のニューヨーク外国為替市場は、円高・ドル安が急速に進み、円相場は一時、前日より3円以上も円高の1ドル=109円87銭をつけ、1ドル=110円20―30銭で取引を終えた。

22日の東京株式市場では、人民元改革による日本経済への影響は限定的との見方が支配的だが、自動車株やハイテク株など輸出関連株に売りが先行し、続落で午前中の取引を終えた。

韓国は、人民元の切り上げ幅が市場予測を下回ったことから、自国の為替や貿易市場に与える影響は軽微であると予測している。

マレーシアも自国通貨リンギット(Ringgit)の米ドル固定相場を廃止し、通貨バスケット制を参考とした管理変動相場制を導入すると発表した。

中国に巨額投資したドイツ大手薬品製造会社のバイエルは、人民元の切り上げは、会社の利益に大きな影響はないと予測している。

世界第5位の自動車メーカー、ダイムラー・クライスラー社は、現時点で人民元切り上げの影響を予測することはまだ早いとコメントした。

関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]