疫病情報の公開を迫られる中国

【大紀元日本9月26日】中国大陸では疫病の蔓延が起きると、まず地元の高官が現場で確認し、「高度に重視」する仕組みとなっている。その後の公式発表は政府の判断に委ねられているが、公表されたとしても発生からかなり遅れるケースがほとんどであり、意図的に感染状況を隠蔽することもしばしばであった。しかし、最近では海外のメディアがいち早く中国の疫病を報道しており、次第に中国政府も情報公開を迫られるようになった。2年前に起きたSARS同様、四川省で6月初めに発生したブタ連鎖球菌感染も海外のメディアがまず報道し、その後中国政府が7月末になって初めて発表することになったのである。

インドネシアでの鳥インフルエンザの感染確認、シンガポールでのデング熱の蔓延、ネパール南部とインド北部で広がる日本脳炎と、疫病がこれほど横行するアジア地域で、中国だけが安全なはずはない。中共衛生部は8月31日、全国ペスト疫病防止と治療についてテレビ会議を開き、ペスト疫病の蔓延を防ぐようにと要求した。また、6月と7月に四川省で発生しているブタ感染病は、ペストと低出血性のエボラ出血熱によるものだという説が中国大陸のネットで広がっている。疫病蔓延の状況を的確に把握し、その情報の公式発表を中国政府に促すためにも、海外のメディアが引き続き強い関心を示し、さらなる追跡報道を行うことが必要である。疫病伝染を含む天災に対する情報を即時に報道するという人道的な姿勢こそ、国際社会が中国政府に最も望んでいることなのである。

(大紀元記者・包明)

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