太石村で暴行された呂邦列氏、生還
【大紀元日本10月14日】土地収用汚職をめぐり行政側と村民が対立している中国広東省広州市太石村へ取材に行く途中で、呂邦列氏=中国湖北省枝江市人民代表=は、英紙「ガーディアン」記者、ベンジャミン・ジョフ-ウォルト氏に同行し、村に入るまえに暴徒に行く手を阻まれ、暴行を受け、一部報道により死亡した可能性が高いと伝えられたが、最新の情報によると、枝江市の自宅に送還され、生きていることが明らかになった。
呂氏は自由アジアテレビ局(RFA)の取材で、その詳細を語った。呂氏の話によると、8日午後7時ごろ、乗っていた車が約30人の男性に包囲され、車中にいた呂氏が確認されると、引きずり出され、殴り蹴るなどの暴行を受け、意識不明になったという。意識が戻ると、既に枝江市に送還される車中におり、人大常委会の者と名乗る者が5,6人同乗しており、意識不明の間に何をされたのかが分からないという。
負傷の程度を本人に確認したところ、報道されたほどひどくはなかったと言った。眼球は飛び出ておらず、首も骨折していない。病院で検査を受け、傷などは外部からあまり見えないと言われたが、全身がだるく、ひどい痛みを感じ、頭痛やめまいがすると説明した。
現在、呂氏は家で静養しており、加害者の法的責任を追及するつもりはないと述べ、加害者は地方政府と関係があると疑っているからだ。今後も村民が望めば、全力を尽くす気持ちは少しも変わりがないと強調した。
RFAの報道によると、呂氏らが太石村に入れるように協力した4人の村民は、当日警察に連行され、行方がわからないという。
アメリカ国務院の報道次官は記者会見で、中国の米大使館を通じて、呂氏と外国記者が暴行を受けた事件に注目している旨を中国外交部に伝え、中国政府に報道の自由を尊重してほしいと要望したことを明かした。