ルーマニア:九評シンポジウム、中共の崩壊を分析
【大紀元日本11月4日】10月5日、ルーマニア第二都市ティミショアラで、大紀元および地元の人権組織が協同でシンポジウムを開催した。ティミショアラ市長ジョージ・シュアンドゥ氏、大紀元代表スティーブ・イスパス氏、ドイツ国際人権協会代表マン・ヤン氏など、米国・ドイツ・ルーマニア各国からの政治要人および専門家らが参加し、「崩壊寸前の赤い壁」をテーマに演説を行った。地元のメディア、人権組織、民衆は強い関心を寄せた。
会場および参加者
ルーマニア共産党統治を覆す
ティミショアラ市はルーマニアの西部に位置し、1989年にルーマニア共産党政権が覆された最初の地である。共産党統治の下、イタリア、ユーゴスラビア、ブルガリアなどの自由世界からテレビを通じて入手した多くの情報をきっかけに、地元の民衆は1989年12月15日、ティミショアラで民主運動を始めた。この運動は瞬く間に全国に広がり、同月25日、ニコラエ・チャウシェスクの独裁政権が倒れた。
各界からの参加者は「九評シンポジウム」を支持
共産党の犯罪歴史を記録する組織機構、「共産党犯罪行為博物館およびバラガン地区被追放者協会」の主席シュウィユ・サラフリン氏は、一家の経験およびその他多くの実例を挙げて、共産党は反人類的であると訴えた。サラフリン氏は、目下中国で起きている脱党ブームに喜びを示した。
また、民主を押し広め、民主交流に尽力しているアリエルガーダ文化協会主席ダニエル・ウイグイ博士は、チャウシェスク統治と中共の関係、両者間の邪悪な共通性について分析した。1989年12月のルーマニア革命民主運動に積極的に参加していたウイグイ氏は、封鎖を突破し多くの情報を得た中国人民の自発的脱党運動を賞賛した。
会場の様子
ティミショアラ大学で政治及び歴史学の教鞭を執るワファンシリ・ドシア教授は、共産党統治時代に行われた対人民の迫害が今日まで継続している一部の国家について分析した。
ルーマニア前政治人権を守る組織である「ティミショアラ社会および人権発展センター」の主任兼前政治犯協会主席、オフェオ・ポートロン氏は青年時代から反共産党の活動に積極的に参加してきた人物。何度も逮捕・監禁された経験を持つポートロン氏は、虐殺が共産党の代名詞であると強調した。
ドイツ国際人権協会の代表・ヤン氏は、経験豊富な国際市場関係者でもあり、外資系企業としての中国市場での経験を通じて、現在の中共統治下の中国経済を分析し、演説を行った。ヤン氏は、現在の中国の経済繁栄に隠れた真実の状況を鋭く分析した。
ヤン氏はまた、ヨーロッパ人から見た中国人権と中国人から見た中国人権の違いを比較し、今中国でブームになっている脱党運動の中国と世界に対する影響について分析した。
シュアンドゥ市長の演説
シュアンドゥ市長は、共産党の恐怖政治が16年前にルーマニアで終結されたが、共産党が人民にもたらした苦難を忘れてはならず、反共産党の意志を堅持すべきだとし、これは報復ではなく現実であると述べた。シュアンドゥ市長は、『九評』に書かれた内容は全て知り尽くしており、自らが経験したルーマニア共産党の邪悪さを再認識したと語った。
『九評』を小中学校の教材に推薦
前上院議員タナス・タワラ氏は、『九評』を評価し、同日をティミショアラ市の教育日として制定すべきだと提案した。タワラ氏は、共産党の邪悪な歴史をしっかりと記憶して、次の世代の人々に真実の歴史を知ってもらうべきだとし、教育部に『九評』を推薦すると示した。
前上院議員タナス・タワラ氏